異世界電力株式会社

準急

第1話 銀髪メイドと同棲開始

「ラ、ラウラ……。何故、ここに居るんだ……⁉」


呼び鈴に気付き、下宿の玄関を開ければそこに銀髪のメイドが立っていた。

僕はその少女に見覚えがあった。

彼女の名はラウラ。

僕の実家のメイドである。

ラウラはさも当然の如く応えた。


「本日から専属でアルベルト様のお世話をするよう仰せつかっております」

「えっ? 王都では一人暮らしって聞いてたけど?」

「はい。アルベルト様はお一人で暮らしていただきます」

「じゃぁ、ラウラは何で来たんだ?」

「メイドは必需品です。家具と同じようにお考え下さい。実質一人暮らしですのでお気になさらず」

「えぇ…………、」


ラウラの圧に押され謎理論で彼女を下宿の部屋に入れた僕は、彼女が作った夕飯を食べていた。

そう言えば自分で料理をしたことは無かった。

ラウラが居なければ僕の今日の夕飯はどうなっていたことやら。


夕食後の事である。


「えっと……、急に来られたものだから、ベッドが一つしかないんだ。僕はソファで寝るから、ラウラは勝手にベッドに寝てくれ」

「何をおっしゃいますか? ご主人さまをソファに転がして、メイドがベッドを占拠するなんて許されません!」

「…………。じゃぁ、僕がベッドを使うから、ラウラはソファを使ってくれ」

「そんなっ⁉ ヴェルナール家はご子息の専属メイドにベッドすら用意できないのですか? 労基に訴えますよ⁉」

「じゃあ、どうすりゃ良いんだよっ‼」

「同じベッドに入ればいいではありませんか」


こうして今に至る。

僕の実家はメイドを雇う程にはお金持ちだったので、少々大きなベッドを買ってはいたが、それでも男女が一緒に寝るにはどうしても距離が気になる。

セクハラで労基に訴えられては困る。

僕はラウラに聞いた。


「なぁ、ラウラ」

「何ですか、アルベルト様」

「流石に僕だけはソファで寝ないか?」

「いいえ。私も一緒にソファに行きます」

「それじゃ、意味ないでしょ?」

「そうですね」

「いや…………、僕も男なんだ。その、ラウラも年頃の女の子なんだから、気を付けた方が良いんじゃないか?」

「気を付ける?」

「いきなり僕に襲われたらどうするんだ?」


ネグリジェ姿のラウラが僕に抱き着いてきた。


「では……、襲ってみたらどうです?」


その夜、僕は初めて幼馴染メイドの味を知った。



ラウラは元々孤児だった。

彼女が6歳の頃、両親が亡くなり飢えていたところを僕の実家に引き取られたらしい。

以来、僕の家でメイドをしている。

ラウラと僕は同い年だったこともあり、ほぼ幼馴染のようにして育った。


ラウラは美少女だ。

銀の髪に青い目が印象的な美少女である。

最近は胸元の膨らみも立派になりつつある。

我が家は本当にいい拾い物をした。


13歳になり、僕は王都にある魔術学園に通うことになった。

実家を離れて初めての一人暮らしとなる…………、はずだった。

それが何故か、ラウラと同棲することになる。

これは一体どういうことだろうか。

悩みながらも、僕は激しい運動の疲れの中にまどろんでいった。


翌朝。

明るい陽光の下に、ラウラの美しい肢体が照らされる。

白いシーツには、赤黒い染みが付いていた。


下半身にこみあがるモノを感じた僕は、まだ夢の中にいる彼女に目覚まし代わりの「おかわり」をせがんだ。


ラウラが作った朝食を摂り、ラウラに手伝ってもらって魔術学園の制服に着替えた。

左袖には金で刺繍された魔術学園の校章が輝く。


「それじゃあ、入学式に行ってくる……、から?」


振り返れば、ラウラも見慣れない服装をしているではないか。


「えっと……、ラウラ?」


ラウラは白いブラウスに紺のブレザー、グレーのプリーツスカートに首元の赤いリボン、左腕には魔術学園の金の刺繍と、どこかで見覚えのある配色の服装をしていた。


「似合いますか、アルベルト様? 魔術学園の制服なんです」

「えっと……、どういうこと?」

「ですから、私も魔術学園に入学するんです」


ラウラは制服のまま僕に抱き着くと、上目遣いに微笑みながら僕にその大きな胸の双丘を押し付けてきた。


「さっ! 行きますよ、アルベルト様!」



それは半年のこと。

ヴェルナール邸でのことだった。


アルベルトの母であり、ヴェルナール家当主の妻、アデリナ・ヴェルナールがテラスでティータイムをしていると、一人のメイドが近づいてきた。


「あら、ラウラ。どうしたの?」

「奥様。すこしお話が……」

「まさか、もうあの子に告白したの?」

「いえ……、それはまだですが……」

「何だぁ~、あの子もじれったいわね。それで、話って?」

「来年、アルベルト様が王都の魔術学園にご進学なさる件ですが」

「あぁ、アルベルトに一人暮らしをさせる件ね?」

「それなのですが、アルベルト様の身の回りのお世話をする為に、私を派遣していただけませんでしょうか」

「それじゃあ一人暮らしじゃなくなるんじゃないかしら?」

「いえ、ご家族と離れてお暮しになるのですから、一人暮らしです。メイドはノーカンです」

「ちょっと暴論じゃない……?」

「ご想像ください。アルベルト様にお一人で家事が出来ますか?」

「できないわ。汚部屋と栄養失調まっしぐらね。分かったわ。ラウラ、あなたを王都に派遣します」

「ありがとうございます」

「同棲ね? 孫の顔を見るの、楽しみにしてるわ」


ラウラはアルベルトに抱き着きながら黒い笑みを浮かべる。

奥様、申し訳ありません。

お孫様の顔をお見せするのは、もう少し後になりそうです。

そんなにすぐ子供を作っては、実家に帰らねばならなくなるではありませんか。

避妊魔法を使って、もう少しアルベルト様を搾り取らねばなりませんよね?


その時、ラウラは下腹部に硬いモノが押し付けられる感触を覚えた。


あっ! 勃った‼


次の瞬間、ラウラは床の上に押し倒される。


こんな時の為に洗濯魔法を覚えておいて良かった。

朝の忙しい時に、制服にアルベルト様の聖汁が付いたままでは困りますから。


「学園内でも、いつでもお申し付け下さいね、アルベルト様」


こうしてラウラはきつく抱き着き、だいしゅきホールドで最後の一滴まで搾り取ったのである。


※なお登校前。


―――――――――――――――

あとがき

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