オオカミ人間へ嫁入り
犬の助
第1話 オオカミ人間
皆さんこんにちは。私は記者をしております。佐藤月です。よろしくお願いします。
今から皆さんにお話しする事は私が実際に体験したお話しなんです。友達にも詳しくは説明出来なくて…なんで説明出来ないかって?話したら絶対に信じてくれないからに決まってるからだよ。私だってどう説明したらいいか分からないんだもん。
皆さんはオオカミ人間って聞いた事は1度や2度は必ずあるんではないでしょうか。
満月の夜、満月を見てしまったら狼人間になってしまうというお話しです。今あなたはひとりですか?隣に誰かいますか?昨日遊んだ人は誰かいますか?その人がオオカミ人間だったとしたらあなたならどうしますか?
…前置き長っ!って絶対思った人いるよね?それはごめん!って事で皆さん話聞いてくださいね。嘘なんて一切無しでお話しさせていただきます。
私は大学卒業後、新聞記者【道標新聞】に入社しました。入社して1年経ちましたが、仕事に追われる毎日でプライベートなんてもんは、もう終わってます。記者の皆もどう見ても忙しいのに恋人がいる人たちばかりで私もそろそろ恋人作らなきゃってどんどん焦ってきて、なんかもうドキドキを味わいたいとかそんなんじゃなくて、恋人作らなきゃって使命感みたいな感じでなんかこんな人生で本当にいいのかって思うようになって来ちゃったよ。
テレビから音が聞こえる
ニュースです。昨日午後9時頃東京駅付近で何者かに女性が刃物か何かで引っかかれるといった事件が発生しました。女性の腕には三本の引っかき傷がありますが、軽傷で命に別条は無いということです。
被害者女性によると後ろから引っかかれた為犯人の顔は見れなかったという。尚現在も犯人は逃亡中だということです。
専門家によりますと、1ヶ月前の未解決事件に似ていると思います。丁度1ヶ月前の事件でも背中に三本の引っかき傷が合ったという点と1ヶ月前も昨日もどちらも夜、満月の夜に起こっている事件という点がどうも私は重なります。この事件はまさにオオカミ人間によるものではないでしょうか。と専門家の方は説明しております。
誠がおちゃらけながら月と絵里香に話しかける。
何がオオカミ人間だよ。オオカミ人間なんてこの世にいる訳ないっての。誰かが作ったお話しでしょ?
絵里香も口を開いた。
でも本当にオオカミ人間がいたらどうする?実は私がオオカミ人間なんだよ。
月は呆れた様子で話し出した。
冗談言わないでよ。と苦笑いしながら言った。
でも本当に犯人捕まってないの怖いよね、私なんて彼氏いないし、夜1人で家に帰ることとか多いいから少し怖いかも。と月は少し不安そうに話した。
誠が必死に月に話し始めた。じゃ犯人捕まるまで俺と一緒に帰ればよくない?
驚いた顔の月と微笑んでいる絵里香。
ニヤリと笑いながら話し出す絵里香。
その方が私も安心だし、一緒に帰ったら?帰る方向一緒でしょ?と言い終わると誠の方を向いてウインクをした。
本当にいいの?と不安そうに聞く月。
嬉しそうにどうせ帰る方向一緒だしと言う誠であった。
すると大きな声で編集長がおいっ!と呼びかけ皆が編集長に注目した。
今のオオカミ人間の事件佐藤と高橋、遠藤でこの事件追って記事よろしく頼むぞ。と編集長が言い終わると3人はとても面倒くさそうに了解ですと答えた。
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