エイリアンズ・ゲーミング

ハルキチハル

第1話 ブリーフィング1

「今回の作戦を説明する」


 作戦指揮役In Game Leaderを務めるアカリの声を、全員が傾聴した。


「相手をしてくれる『ペロリスト』の皆さんはメタ構成とかガン無視のエンジョイ勢だ。

正直言ってキャラ構成や相性に関しては負ける気がしない。

逆に言うなら、大会に出て成果を出せてるのは個人技が上手いからと考えて良い。

まぁ、上手いと言っても一対一の話だ。

俺たちは集団戦で引き倒す。

チームで戦うことを徹底しろ」


 アカリはグループ通話内にいくつか資料を挙げて補足説明をしていく。


「まずはスナイパーの対応についてだけど、基本は体を晒さずに撃たれないように動くこと。

地上でコイツを見つけた場合は真っ先に殺す。

逃げられた場合は追わないで、ひっついてヒーラーが一緒に下がった場合は前線の奴らを狩に行くぞ。

スナイパー専のバジリコさんは他武器使えないから、それ以外のメンバーに対して集団戦ラッシュをかけて、人数の差で取り切る。

強ポジについては送った資料を見といてくれ」


 写真には今回のマップのポジションについての説明と、スナイパーの居る確率の高い箇所、射線の通る箇所についてがまとめられている。


火力役DPSは、奇襲ダイブしてくる奴らは見逃すな。

突っ込んで来るところが見えたらすぐにフォーカスして殺せ。

コールは常にし続けること。

黙っていたら助けられるものも助けられないし、チャンスも流しちゃうからね」


 ゲーム開始のカウントダウンが一〇秒を切り、全員が気を引き締め直した。


「今日はウォーカーくんの初舞台だ、バッチリ決めて勝ちに行こう」


 扉が開いて全員が出撃を開始した。

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