第4話、麦の町

 港町から馬車で5日の麦栽培が盛んな町。有り難い事に近くに川が流れている。船が使えて便利だから発展出来たのかな。私はこの町でしばらく活動しよう。穀物の栽培に成功しているので色々な物が集まって来るので、美味しい物も多くありそう。目指せ、町の食堂のメニューを制覇だ!


 とはいえ、先立つ物が必要ですし供物も欲しい。手軽にゴブリンか山賊でも居ないかしら?


 組合で仕事を探すとテンプレの薬草採取すら無い。簡単な薬草は栽培に成功しているので冒険者に仕事としては来ないそうで依頼があるのはレアな薬草だけだって、世知辛い。


 商人の護衛も基本は顔見知りや名の売れた人に頼むから新人には来ないんだって、これも世知辛い。


 教団の聖女の資格持ちだから仕事があったら話はしてみるけどとは言ってくれたけど。


 ゴブリンが出たら群れごと供物にしたいなあ。

 とりあえず傭兵のあてはあるので次に出たらゴブリン退治は私達が受けると予約して町を散策しよう。売っている魚は川魚なので少し物足りないなあ。やっぱり海の魚の方が脂が乗って美味しいと思う。そして穀物が取れるから鳥がお安い!

そして美味しい。そして卵!玉子料理の豊富さは素晴らしい!こんなに種類があるなんて。


 茹で玉子を食べながら町を散策して今日は終わった。教団関係の店はちょこちょこあるね。看板にマークが描いてある。顔を出して教団のシンボルを見せるとお茶を出してくれて冒険者組合に仕事も出してくれるという。頼れる者は信者の仲間達!逆に教団の信者がいるなら頼みやすいそうです。持ちつ持たれつですか。


 町の食品を売っている店や教団関係者の店もを自分の足で歩いて大体覚えた。港町からちょっと離れているから、ここにも教会を建てれば良いのになあ。聞くと半魚人なら泳ぐとすぐだから優先順位は低めだそうな。


 半魚人は魚とカエルと人を足して2で割ったようなアンバランスが取れている姿だけど人間の男性の3倍くらい力持ちだし、泳ぐ速度も地上を走る馬くらい速い。地上でも結構強いし、水中だと無双できる。なので教団はお抱え半魚人を船に派遣して大金を得ている。教団に敵対する海賊なんか半魚人1人で壊滅出来てしまう。船底に穴を開けるだけだから簡単だ。だから教団と契約しない船の所有者はいない。


 以前、教団に無茶を言った貴族の関係の船が不幸にも全部が沈んでしまった事は今でも吟遊詩人の歌で聴ける。


 話を戻すと育ったゴブリンの集落が鶏で有名な村の近くに見つかったので殲滅して欲しいのだとか。鳥料理が食べられるぞ!

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