NHKラジオ(FM)で聴いた 縄文人ちょっといい話 V.2.1
@MasatoHiraguri
第1話 ミュージック・ギフト エールソング
NHKFM 眠れない貴女へ(日曜23:30~月曜1:00)、エールソングコーナー。
励まされた曲、誰かを応援したい時に送りたい曲、この曲を聴くと元気が出る、というエールソングを募集し、毎回ラジオで紹介するコーナー。
この日2024年6月2日は、パーソナリティー和田明日香さんによる、こんなお話と音楽でした。
愛知県の64歳の女性
「先日、普段は行かない街へ行った時、若かりし頃に思いを寄せていた人を見かけました。彼はこちらに気づかず、また家族と一緒だったということもあり、私は遠慮して声をかけることなくその場を立ち去ったのですが、振り返って後ろ姿を見ると、なんとも懐かしい気持ちで一杯になりました。
私も今は家族ができて、普段は彼のことを思い出すことなどなかったのですが、あの時にタイムスリップしたかのような感慨に耽りました。
思いを伝える術(すべ)がないので、ここで伝えさせて下さい。「○○さん、どうかこれからもお元気で。」
そんな彼女のリクエスト曲は、堺正章「忘れ物」。
時の忘れ物いくつあるだろう
ここまで来てふと思い出す
遥かかなた
胸の片隅に浮かび消えていく
笑い顔や流した涙遠い景色
・・・
人は誰もみな旅のその途中
迷いながら寄り道をして
立ち止まりまた歩く
・・・
君と偶然に会った街角で
昔話することもなくすれ違ったね
振り向けば若さとは瞳を閉じた日々
何も言えなかったよ
道はどこまでもずっと続いてる
夕焼けまでまだありそうな、もう少し歩こうか。
生まれ変わっても同じ道を往く
忘れ物は僕の足跡
思い出に悔いはない。
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パーソナリティー和田明日香さんは、曲の後でこう述べられます。
「『想いを伝える術がないので、(ラジオを通じて)伝えさせて下さい。』ということですが、伝える術がない、伝わるか伝わらないかわからない、くらいが丁度いいのではないか。」
「もしかしたら、かの男性はこのラジオを聴いているかもしれないし、聴いていないかもしれない。」
「そんな今回の○○さんのような想いをお預かりするには、ラジオが一番良いな、と思いました。」と。
恐らく、パーソナリティー和田明日香さんのお気持ちとは;
「テレビのように顔や姿・声がはっきり見える世界(媒体)では、絶対に伝えたい・必ず伝わるだろう、という自分の思いが強くなりすぎて、期待したり失望したりという『結果』ばかりを見てしまう。」
「しかし、ラジオの場合、パーソナリティーの声だけですから(伝わる・伝わらないという)不確定要素が極めて大きい。それ故、伝わる伝わらないという結果に期待するよりも、伝えたいという自分の思いの方が強くなる。」
「極論すれば、数十年前の想いが、いま現実に(彼に)伝わらなくてもいい。
『伝えたい』という○○さんの想いが高まり・凝縮することで、いま彼女の過去の思い出は美しく輝いてくる。これこそが貴重である。」ということではないでしょうか。
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私平栗も15年前、ネット上で「思い出は一瞬のうちに」という本を書き、人生の夕暮れが近づいてくる中、ことに触れて何度も読み返すことで、50年前の思い出が自分の中で輝いてくる、という体験をしています。
道はどこまでもずっと続いてる
夕焼けまでまだありそうな、もう少し歩こうか。
生まれ変わっても同じ道を往く
忘れ物は僕の足跡
思い出に悔いはない。
そんな気持ちにさせて戴きました。
(縄文人は精神的な血が濃いので何度でも自分に生まれ変わる、と私は信じているので、今回のこのお話も「縄文人的」と勝手に思っているのです。)
2024年6月11日
V.1.1
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