不滅のリーシャと破滅のオスカー設定資料集
スズシロ
登場人物設定
登場人物
◆主人公
【リーシャ】
本作の主人公。叔父に盗まれて売り払われた祖母の遺品(蒐集物)を探して世界を旅している。職業は宝石修復師。魔工宝石の製作も出来る。魔法が苦手な妹がいる。
祖母が残した「御守り」によって肉体年齢が止まっており、見た目と実年齢にはかなりの差がある。
身長152㎝/銀よりも少し灰色に近い髪色/年齢不詳。見た目は15~18歳くらい。(実年齢はオスカーより年上でヴィクトールに近い)
【オスカー】
リーシャと共に旅をするイオニアの王子。四人兄弟の3番目。上に兄と姉、下に妹がいる。国王の座を継ぐのは兄と決まっていた為、嫁とりもせず騎士として王に仕えていた。
オスカーに惚れた魔法師のせいでイオニアから逃亡するが、行き倒れていた所をリーシャに拾われる。事件が解決した後に「魔法を学び、国に魔法を取り入れる際の先導者になれ」との王命を受けてリーシャと共に旅に出た。
身長178㎝/黒髪・黒目・少し焼けていて健康的な肌色/38歳
◆イオニア
【国王】
オスカーの父親。代々騎士の国として魔法を拒絶してきたイオニアにおいて、魔法を積極的に取り入れようと方針転換を掲げた改革派。オスカーが連れて来たリーシャの卓越した魔法技術に目を付け、オスカーの妻として迎え入れたいと考えている。
お調子者な面もあり、王妃にたしなめられる事もしばしば。
【王妃・ローズ】
オスカーの母親。聡明で思慮深く、国王である夫に助言をすることもある貴婦人。リーシャのことを気に入り、母国の風習である「かんざし」を贈った。
フロリア公国の生まれであり、フロリア公国公妃の妹。
【ジルベール(長男)】
オスカーの兄。次期国王となることが決まっている。しっかり者の性格故に周囲からの信頼も厚く、魔法に対しての考え方も父と同じく柔軟である。妻と娘がおり王宮で共に暮らしている。オスカーと違い察しが良い。
【シルヴィア(長女)】
オスカーの姉。面倒見がよくはつらつとしている。他国から婿を取り、今も王宮で生活している姉さん女房。ジルベールもオスカーもシルヴィアには逆らえない。オスカーに「指輪」をはめさせたリーシャを気に入っており、可愛がっている。
「東の花の乙女」が好き。
【マリー(次女)】
オスカーの妹。兄や姉とは年が離れた末の妹故、兄姉に可愛がられて育った。乙女小説が大好きな夢見がちなお年頃だが、意外としっかりしている。リーシャを「姉」と慕っている。
◆冠の国
【オリバー】
リーシャに依頼を出した造船所の所長。昔は大きな造船所だったが「ウィナー公船会社」に従業員を取られてしまった為、今は孫のモニカと二人で仕事をしている。飛行船作りの腕は確かで、従来の性能を遥かに上回る発動機を作り上げた。
【モニカ】
オリバーの孫娘。傾きつつある造船業を継ごうとしなかった両親に代わって祖父の造船所で働いている若き技術者。祖父への恩を忘れて「ウィナー公船会社」へ移籍していった職人達の鼻を明かし、造船所を立て直したいと思っている。リーシャに飛行船の知識を叩きこんだ。
◆偉大なる帝国
【皇帝・ヴィクトール・ウィナー】
亡き皇帝の後を継いだ新しき皇帝。くじ引きで皇帝の座を射止めたことから「強運皇帝」と呼ばれている。自分の思い描いた通りに人を動かすのに長けており、しばしば「物語の主役のようだ」と評される。だが実際、豪運の持ち主であり彼が望んだ方向に物事が進むようになっている。
母はフロリア公国の公女ラベンダー。オスカーとは遠い血縁関係に当たる。42歳。
【ウィナー公船会社社長 ウィリアム】
ヴィクトールの異父弟。ラベンダーの愛人の子なので皇帝の血は継いでいない。兄に良いところを見せようと飛行船を利用した冠の国への乗っ取り計画を企てるがリーシャにボコボコにされてしまった。
計画が失敗しヴィクトールに泣きつくが失脚。現在は鉱山で働いている。
【侍女 ロウチェ・ローゾフ】
ヴィクトールの異母妹。黒髪長髪のスレンダーな美女。皇帝の血を継いだ皇女だが、ヴィクトールがローゾフ宮を廃した際に臣下に下りヴィクトールの侍女として働いている。母親は下級貴族の生まれ。
情報収集に長けており、魔法や体術で汚れ仕事もこなす。
◆魔法教会
【聖女・ミレニア】
魔法教会の若き聖女。先代聖女が急に逝去したため、聖女になるための「引継ぎ」をせずに急遽聖女に就任することになってしまった。実は聖女の一族は魔力の乏しい家系で、ミレニアは全く魔力を持たない「魔力無し」である。
その事実を知っているのはリーシャとオスカー、ミレニアの母親と司教ヨハンのみであり、現在はヨハンの魔法によってミレニアが魔法を使っているように見せかけている。
【司教・ヨハン】
魔法教会の本部に勤める司教。聖女の世話を担当している。リーシャへの依頼によってミレニアに魔力が無い事が判明したにも関わらず、私財を投げうって助力を乞うなど教会と聖女へのゆるがぬ信仰心を持っている。
聖女が「魔力無し」だと世間にバレた場合、信者の減少や教会関係者の離反が起こるのは目に見えているので、祭事の際にはこっそり魔法を使ってミレニアが奇跡を起こしているように見せかけている。
今後の事を考えて胃を痛めている。
◆フロリア公国
【大公】
フロリア公国の形式上の権力者。フロリア公国は女性に継承権が与えられるため、大公は外からやってきた婿である。故に、実際は大公妃のカメリアが実権を握っている。
大人しくて物静かな性格で、争いを好まない。フロリア公国の貴族のほとんどに大公家から嫁入りや婿入りしているので、血を薄めるために大公妃の婿は国外からとるのが慣例であり、現大公も異国から婿入りした三男坊だ。
子供をかわいがっておりフロリア公国の風習について複雑な心境を抱いているが、発言権が無いので諦めている。
【大公妃・カメリア】
フロリア公国の実質的な権力者。イオニアの王妃、ローザの姉でオスカーの叔母。
何よりもフロリア公国の利益を優先し、そのためならば娘でさえ道具のように扱う。それがフロリア公国のやり方であり、当たり前のことだと思っている。
リーシャやオスカーもその駒の一つだと考え、オスカーがイオニアの王子という立場を利用して自国と他国の繋がりを強めるための餌にしたが、そのことでヴィクトールの反感を買い偉大なる帝国との関係を悪化させてしまった。
イオニアに嫁いだローザのように「利用価値がある」と判断した者とは連絡を取り合い情報収集をしている。その他の親族には冷たい。
【大公女・アイリス】
大公とカメリアの娘。オスカーの従妹。
幼い頃に遊んでくれたオスカーに一目惚れをし、それ以来ずっと想い続けていた。一八になり異国の富豪の妾として嫁ぐことが決まっていたが、タイミング悪くオスカーがフロリア公国へ立ち寄った為決意が揺らいでしまう。
誰とも分からぬ人へ嫁ぐよりも心から愛した人へ嫁ぎたいという夢を抱いておりオスカーへ思いを告げるが、リーシャを想っているからという理由で断られた。
オスカーが去った後、予定通り異国の富豪へ嫁ぎ、その後の消息は不明である。
【ラベンダー】
大公妃カメリアとイオニアの王妃ローザの母の従妹の娘。ヴィクトール・ウィナーの母。
大公妃になれなかったラベンダーの祖母の代に城を出て外で暮らしていたが、「国家の利益のため」に偉大なる帝国へ売られた。偉大なる帝国の先代皇帝の側妃として迎えられウィナー宮という離宮を与えられたが、ヴィクトールを産んで以降皇帝がウィナー宮を訪れる事はなく、最後は病で一人寂しくこの世を去った。
このことからヴィクトールはフロリア公国を内心激しく嫌っており、カメリアに対して「リーシャに母と同じことをするならば国を滅ぼしても構わない」と言わしめる原因となっている。
名前の由来であるラベンダーを好み、彼女が使っていた部屋には紫色の壁紙やラベンダーの意匠が用いられている。
花占いが得意で、育てた花を使っていつも皇帝の訪問があるかを占っていた。
【侍女・ステラ】
以前ローザに仕えていた侍女。嫁ぎ先へ同行しようとしたが「そんなものは不要だ」と大公妃に止められたため泣く泣く国に残った。今でもそのことを後悔しており、リーシャとオスカーに薬草袋や料理のレシピを手渡した。
◆星療教会
【リチア】
星療教会に所属する医療魔法師。現在はアルバルテの近くにあるコミュニティに籍を置いている。元々は離れた場所にあるコミュニティの生まれだが、アルバルテ支部に転勤になり引っ越してきた。
星療教会の中でも若い方だが、専門知識が必要な上に収入が少ない星療教会になかなか人が集まらないことにやきもきしている。
【エリデ】
星療教会のコミュニティで隕石加工の仕事をしている。隕石をスライスするのが仕事。どんな大きさの隕石も上手く裁断する熟練の職人。
【ゲルタ】
星療教会のコミュニティで隕石加工の仕事をしている。スライスした隕石をブローチに加工するのが仕事。ブローチの金具の部分もゲルタのお手製である。若い頃にアルバルテにある彫金工房で修行をしたので大体の物は自分で作れる。金になる仕事が好き。
◆トスカヤ◆
【メアリー】
見目麗しい盲目の少女。兄からは「マリー」という愛称で呼ばれている。
乙女小説や夢物語が好きで、「東の花の乙女」の愛読者。夢見がちなお年頃で姫と王子の物語を好んでいる。
トスカヤという北方の町の出身で、幼い頃は義眼技師の父とその妻、兄の四人で暮らしていた。両親を病で失った後に兄に連れられてトスカヤを出て、それ以来様々な町を転々としながら旅を続けている。
兄が強盗と殺人の罪で捕まって以降、ある貴族の家に引き取られて軟禁生活を送っている。
【オットー】
メアリーの兄。義眼技師「エリク・グランジェ」の息子。
父のあとを継ぐために義眼技師となった。幼い頃から目が不自由な妹を憐れみ、密かに視力を取り戻せる「魔導義眼」の開発に取り組んでいた。妹に合う「核」を探し求めて窃盗や殺人を繰り返し、一所に留まれずにあちこちの村や町を転々としている。
「魔導義眼」の実験をするために自らの目を取り出し、現在はメアリーと同じ義眼を身に着けている。
兵士に引き渡されて以降、リーシャの口添えもありとある貴族に引き取られ、そこでマリーを人質に取られた状態で義眼の研究を続けている。
【エリク・グランジェ】
メアリーとオットーの父。トスカヤという小さな町で義眼技師をしていた。まだオットーが生まれる前に炉の修理をリーシャに依頼し、手紙のやりとりをしていた。数年前に病で他界した。
◆賢者の学び舎◆
【フリンダ】
賢者の学び舎の首都にある事務棟を統括する事務局長。各村の管理人との連絡や調整を担っている。
【フリッツ】
「石の村」56研究棟の管理人。石の村における家屋の管理や研究者の管理、収蔵庫や研究棟の管理を全て一人で行っている。普段は研究棟にある管理人室に常駐しており、研究者の相談にも親身に乗ってくれる。
休日や昼休憩には周囲の村で食べ歩きをするのが趣味で、周辺の食料事情に詳しい。
【レア・ルドベルト】
リューデンの名家、ルドベルト家の令嬢。魔工宝石の研究をする為に学び舎にやってきた。
ルドベルト家の家宝の修復を見届けるためにリーシャにつきまとうが、リーシャの技術力の高さを見て負けを認め、尊敬のまなざしを向けるようになる。
ルドベルトの証である灰色に近い銀の髪を持つ。
【ローナ・ルドベルト】
リーシャの祖母。かつて賢者の学び舎に在籍し、石の村に滞在していた。ルドベルトの家宝ともされる魔工宝石を作った張本人。石の村ではタリヤ・ランドールと同室だったが、リーシャの祖父と出会い、共に海を渡った。
【トリヤ】
自家製野菜を使用した「トリヤのレストラン」を営む自然干渉魔法の研究者。一人で「村」となる森を作り、細々と研究をしている。自然に干渉するという研究の性質上、宗教や政治面でのトラブルに巻き込まれる心配があり、賢者の学び舎から出る事が出来ない。
オスカーの頼みでイオニアからの研修生を受け入れることになった。
【トライユ】
「砂漠研究所」の研究員。乾燥地帯出身者でどこか飄々とした雰囲気のある青年。
水を得にくい母国のために乾燥地帯でも使える水魔法を求めて「賢者の学び舎」へやってきたが、いくら研究を重ねても見つからないため「資源の再利用」をする方向へ切り替えた。
今は仲間と共にフィールドワークを通じて「乾燥地帯や砂漠地帯ではどのような魔法が求められているのか」を探り、それに合った再利用の魔道具を作ることに邁進している。
人間関係が複雑で面倒なので学び舎内での恋愛はしない主義らしい。
【ラウラ】
魔術大陸にある魔術国家「エレーメ」から交換留学制度を利用してやってきた魔術師。水の魔術が得意で、どんな場所、どんな環境にあっても水を発生させることが出来る。ただしその水の発生源が不明なため、「安心して使える安全な水か」を確かめる研究を続けている。
魔術師は基本的に魔術大陸から出たがらない為、魔術師の中では「変わり者」らしい。同じく変わり者である「タリヤ・ランドール」の情報をリーシャに提供した。
見た目は若い少女だが、魔術によって年を取らないようにしているためリーシャよりも年上らしい。面倒くさいことが嫌いなので「砂漠研究所」に引きこもり勝ち。
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