第15話 入籍 仮登録?

7月7日の午前中、近くの区役所に行き、無事に婚姻届を提出することが出来た。

とはいっても7日は日曜日で区役所は開いておらず、警備員への提出であった。

我々は国際結婚になるので、今日あたりに彼女がパスポートなどの原本を持って、区役所に行く必要がある。

なのでまだ正式にはまだ仮登録。

七夕だからなのか我々以外にも書類を提出しに来ていた人がいた。

私は日にちに対して特にこだわりはなかったのだけれども、あまりにも特徴がない日にちだと覚えられないため、七夕にさせてもらった。


彼女の体調は絶不調で、私が把握しているだけでも二回は吐いていた。

普通に歩くことも難しい状態だった。

そのため、予約していた指輪が手作りできるお店への訪問はキャンセルした。

自分的には、手作りの指輪は体験してみたかった。

正直ちょっと残念だったが、状況を踏まえるとキャンセル以外の選択肢はなかった。

仕方あるまい。


一度吐いた後、体調を少し取り戻したようで、近くのお店に指輪を買いに行った。

指輪を選んでいる時点で体調はまた悪くなっていたようだが、執念?で彼女は指輪を選んでいた。

シルバーの割とシンプルな安物の指輪を買った。

途中店員さんが、左手の薬指に試していることに驚いていた。

店員さんはきっと横にいる私に対してあまり良い感情は持たず、彼女のことを不憫に感じたかもしれない。

人にはそれぞれ色々な想像もできない事情があるのだよと心のなかでつぶやいた。


安物で申し訳ないから何ならまた買っても良いよとその後に話したが、彼女は首を横に振った。そして結構この指輪が気に入ってると言った。

それが本音なのかは私にはわからない。

体調不良が重すぎてそれ以外については考えていられないということなのではないかと、私は想像している。





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