かつて世界を救った最強の勇者が、今ではのんびりとした田舎町のギルドマスター――そんなギャップにまず心を掴まれました。クロウというキャラクターは、圧倒的な実力を持ちながらもどこか飄々としていて、仕事をサボりたがる姿が妙に人間味に溢れていて好感が持てます。
リリアナやフラン、そしてシオンとのテンポの良いやり取りは、コメディとして非常に楽しく、読者を飽きさせません。とくにシオンとの会話の掛け合いは、どこか夫婦漫才のような温かさと緊張感があって絶妙です。彼女の「勘が囁いたから帰ってきた」というセリフには、彼への深い想いと信頼がにじみ出ていて、思わずニヤリとしてしまいました。