20150527
ある家の裏庭で、青年が好きな女の子の首を切り落とす。真昼のことだった。
母と兄と一緒に平たい円柱型の赤い駅を抜けて、途中から一人で学校に向かう。間に合うかわからない。学校は木々に挟まれた坂の上で、自然がとても多い。食べられる木の実がなっているし、名前も知らない花が咲いている。
、教室に行く。席について、机のレジュメをみる。映画を観に来たのだが、もう上映が終わった後のようで少し残念。教室を出る。
保健室で包帯を取り替えている女の子と先生。後ろのドアから覗く。
昇降口に行く。靴がなくなって困っていたら、クラスの男子に話しかけられた。何かを話しながら、結局靴下のまま砂っぽい地面に歩き出す。腰のあたりまでの低い木に、赤く小さい果実がたくさんなっていて、少し指にとって潰す。
坂を下って帰る途中、右手に住宅街が見えて、そちらに曲がる。見たことがある、大学付近の住宅街だ。高さの違う大きな箱を隙間なく積み重ねたような、不自然な密度の住宅街をよじ登りながら進み、随分と高いところまで来た。家々は眩しいほどの原色で、空は晴れて青い。隙間なんてろくにないから、足を滑らせたとしても落下することはほぼないだろうと思っても、遠くに小さく見える元いた坂道なんかが見えると、足がすくんで、這いずるように進んだ。一番高いところまでたどり着くと、家というよりビルの屋上のようなところで、そこによじ登る時、視界の隅に警察官が追ってきているのが見えた。きっと怒られる、家に連絡されるかもと考えながらも、今更逃げるなんて無理だと諦めて、足を伸ばして座った。見晴らしがいい。警察官は案の定、ここは危険だからと私を下まで連れて行った。
世界がもうだめになっていて、そこらじゅうで人が死んでいたり、死にかけている。ある時、私は学校の教室にいて、そこでは生徒だけでなく部外者の大人もいたけれど、みんな死にたくなくて外に出ようとしない。瀕死の人間は気が狂っていて襲いかかってくるから危険だった。それでも、食料がなく、血や肉片でべたついた教室にとどまり続けることはよくない気がして、私は外へ出る準備を始める。武器も何もないから、申し訳程度に血で汚れた一メートルの金定規を拾う。そんなことをしていると、何人かが外に出るのについてくると言い、それぞれ武器を持った。教室から出て、立体迷路のような間取りを進む。
目が覚める。
今のは夢だったのかと思うが、身の回りは相変わらず血と肉片で溢れかえり、心なしかさっきより酷い。教室ではないが、どこだかわからない。室内のようであり、室外のようである。空も妙な肉色で、時間がわからない。死にかけの人がたくさん転がっていたから机の下に隠れていると、肉を割かれている人が机の下に隠れる私に縋り付いてきて、私を道ずれに引きずり出そうとせんばかりに、腕や肩にものすごい力で爪を食い込ませてくる。とても痛くて、死にたくなくて、無理やり引き剥がす。髪を短く刈り込んだ、肌の黒い男の人だった。
目が覚める。
その後も夢の中で何度も夢を見て、何度も死にかけの人に襲われる。
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