ChatGPTにお題を出してもらって書いた短編集
バ=モーキ
『引継ぎ業務』(お題「未来の東京」)
3024年の東京はメタバース上に遷移した。
医療技術の進歩により、人間の寿命は実質的に無限となり、人口は増加する一方であった。増加する人口を支えるため、物理的な空間は1次産業と2次産業に充て、都市機能は電脳空間に完全に移行したのだ。
2024年の日本は人口減に悩んでいるが、3024年の日本は増えすぎた人口問題の解決に悩むこととなる。政府は安楽死政策を進め、ボタン一つで人間は眠るように人生を終えることができるようになった。
この政策に対して反対したのは日本の古くからある大企業たちだ。老舗メーカーは職歴500年以上のベテランの職人を多く抱えており、彼らの長い経験に裏打ちされた製品作りに頼るところが大きかった。
そこで、折衷案として電脳世界での彼らの脳活動のログを全量取得して、安楽死選択時点までの彼らの全人生のデータから彼らのコピーを生成するシステムが開発された。
私は日本の老舗農業機器メーカーの設計士で、年齢は820歳。大学を卒業してからこの歳までずっと同じ会社で設計の仕事をしている。やりがいのある仕事であったが、もうすでに数えきれない子孫が生まれて、もう十分人生の妙味を全うしたと感じてしまった。
一度人生に満足してしまうと、どうも生き続ける気が起きなくなってしまう。仕事の後継者を十分に育成できなかった不安があったが、人のコピーを生み出すことができるようになったと聞いてついに安楽死を選ぶことにした。勤続800年。必要な要件はとっくに満たしている。
長年世話になった同僚や部下たちに別れを告げ、役所に安楽死と人格コピーの届けを出しに行った。病院に行くとベッドに寝かされ、好きなタイミングでボタンを押すように言われた。このボタンを押すと人生が終わるそうだ。
最後に一度だけ、この世に残していく人々の顔を思い浮かべたあと、私はボタンを押した。
翌日、何事もなかったかのように出社するベテラン設計士の姿を見て、若い部下たちは少し困惑したのち、いつものようにアドバイスを求めた。
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