一日何編『蔦が這い、緑がしょげて除草剤』3分の2

朶骸なくす

「シックス・センス」#なくさずの詩より


 昔、ほんの昔、もっと昔かも知れない。何枚もの画用紙で黒の鯨を描いた少年がいました。それが一つの絵だと分かったのは教師だけでした。体育館を埋め尽くす画用紙には真っ黒なものを中心に展開された魚影。一枚サイズの瞳。でも、興味だけで誰も褒めることはありませんでした。

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