極月に 星のまにまを 潜る雲

小学生の時分、12月の澄んだ夜空の下で、僕は父から、宇宙の物語を聞かされた。


雲は宇宙を泳げない。僕らより遠いところにいるようで、水面はまだまだ遠いのだと。


そしてそらの底にいる私たちは、深海に住む得体の知れない生物だ。


宇宙の向こうから地球を見ている誰かは、水面の雲しか知らないのかもしれない……。







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