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「さらに国会の外でも、反対の声を上げている市民や団体が、続々と集まりつつありまして、警察の発表では、五万人を超えそうな勢いだとのことでした。そこで、この法案が提出された背景などを詳しく見ていきましょう」

 新屋が背後のモニターを指さす。

「はい、まずこちらですね。最大の理由が国内の治安の悪化があり、加えて産業振興・技術維持も目的としている、ということですね」

「そうです。つい先週も防衛庁市ヶ谷庁舎正門爆弾事件がありました。まあ、あれは爆弾も素人が簡単に作れるほどお粗末なものでそう大きく騒がれませんでしたが、昨年の十二月に起きた川口暴動とそれに関連した高田馬場騒動というのがありまして、これを機に国内の治安悪化を恐れて、銃器の所持を民間の警備会社にも解禁しようということで改正案が作られたわけです。産業振興と技術維持については、この改正案が通ると銃器メーカーが儲かりますよと言う話に繋がってきます」


(続く)

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