第21話 神楽坂さん

俺は万電帳を閉じ自室へ向きを変えた時、

「あっ笹兎くん!」

「神楽坂さん」

「この前はありがとう…….あの、その」

「ん?」

「は、話を聞かせてもらいたくて……」

「うん、いいよ」


それから俺は神楽坂さんに今までの経緯を伝えた。


「なるほど……その神獣デザールってのが私が戦ってた敵なんだ…..」

「うん…..完全に自分のせいだね…..ごめん」

「うん全然!むしろ、デザールと戦えたなんて光栄すぎるわ!なんか面影が似てるなとは思ったんだけど、流石にこの世界にいるわけないって戦ってたんだけど…..ほんとにこの目で見れるなんて」


といった感じで神楽坂さんは俺のソシャゲの大ファンなのだ。

「でもそりゃそうよね……雷の神の中で最高位に君臨するゼウスと同格のデザールだもんね……私のスキルが通用しないのも納得だわ」

「そういえば、神楽坂さんのスキルって何なの?」

「えっとね…..私は神の審判ってスキルだね!」

「……..か、神の審判……?」

「うん。私と同等かそれ以下の強さの生き物を一撃で殺せるんですって」

「そ、そりゃまた恐ろしいスキルだ……」


か、神の審判って……そりゃ神の中でも頂点に君臨してると言われているデザールだもんな……聞くわけねぇか。

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