第17話 奥の手

「一撃ガラス…….やっぱ強すぎるかなこれ」


笹兎の持っている『一撃ガラスの剣』がパリンと割れてしまった。


一撃ガラス……..一度きり、使ってしまうと壊れてしまうもののとんでもない能力を持っている。


それは、攻撃力が50倍になるという効果。

なお、通常攻撃にしか使えない能力となっている。


攻撃力が50倍となり、デザールの攻撃力を上回ったため、デザールを吹っ飛ばせたというわけである。


「これで倒れてくれりゃ…….いいんだけどな……..」


しかし、ことはそう単純ではない。


「いやぁ…….流石にしてやられたぞ開発者」

「開発者じゃなくて俺は笹兎だ。お前も自我持ったんなら俺のことは名前で呼べよ」

「それはすまねぇ」


現在のデザールのHP 468/1000


体力的(スタミナ)にも、もう動けそうにない。

そもそも今までインドア派のゲーム制作者だったのだ。これでもよく動いた方だといえよう。


「ここまで…..か——」

「なんだ……もう終わりなのか…….それじゃ、終わらせてやろう」


「……….俺はな」


笹兎は上を指さした。


上には一つの影があった。


「んなっ!?」

「とりゃぁぁぁぁ!!!!!」


別作では主人公、本作ではヒロインの…….天宮沙月だった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る