第9話 新たなスキル
ていうか…….レベルが上がって覚えたスキルが、『シフトチェンジ』か……。
シフトチェンジ。
MP、またはHPを使用することによって、仲間の位置と自身の位置を入れ替えるスキル。確かにハズレスキルではなく、タンクキャラなどが使えば強いスキルである。それだけじゃなく色々な型に組み込めるスキルではあるのだが………。
現状自分は沙月に優れている部分は何一つない。つまりこのスキルは緊急回避としてしか使えないのだが……..しかしそれによって沙月が不利になった時点で終わりだし……。
「私のスキルってこんなのだったっけ?」
「いや…..全然違うんだけど……..」
考えられる可能性は一つしかない。
「私たちを具現化させた『神』がマスターのソシャゲに手を加えたということですねマスター?」
「ああその通りだ、あゆ」
神がきっと手を加えているはずだ……。
その証拠に『図鑑』機能に『日常アイテム』という欄があった。
これは自分は作っていないものだ。
「まぁ一旦それは置いておこう」
「ねぇ笹兎」
「どうした?」
「この…..『しるすろく・みいく』って何?」
「『記録・実行』な」
「てへ」
「これぐらい読めるようになってくれよ………」
「このスキルは、自身のした動きを記録することができます。記録した動きは実行することによって同じ動きをすることができます」
「解説ありがとうあゆ」
「それのどこが強いの……..?」
「これは記録した動きをそのまま再現できるところが強みなんだ。たとえ体勢が悪かろうと宙に浮いていようと、疲れていても同じ動きができると同義なんだ。例えば横っ飛びを記録しておいて、宙に浮いて相手の攻撃を避けられないとなった時。実行をすればたとえ地面がなくとも横っ飛びをする。今出せる最高の一撃を記録しておいて、満身創痍の時に実行すれば、満身創痍でも最高の一撃を叩き出すことができる」
「え?普通に強くない?」
「まぁ……そうだな」
初心者でも使いやすく、尚且つ終盤でも活躍し上位ランカーですら使うことがあるスキルを作ろう!と考えた時に真っ先にできたのがこれだった。
「それじゃあ、あいつらのところに行こうか」
「行きましょー」
「了解しました。最短ルートを検索します」
しょうがない……少しだけ結束石を使って体力を回復するか………。
System>>>>>>>体力が全回復しました。
System>>>>>>>結束石を1つ消費しました。
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