宇宙遭難記

@aga312645

第1話 Dey1-上

「ここどこ?」

辺りは真っ白。頭も真っ白。何もわからない。冷静になろうとして、大きく深呼吸をしているとき、

「さえか様、おはようございます。」

さっき吸った息の始末に困りながら、

「え、だれ?ていうかなんで私の名前知ってるの?」

「私はこの宇宙船のAIです。この宇宙船は万能工作機です。えりおと呼んでください。」

「宇宙船?宇宙にいるの?」

「はい、そうです。いま、太陽系から1光年離れたところにいます。」

「のんびり『はい』とかいう場合じゃないでしょ。ていうか、なんで?」

「話すと時間がかかります。まず、朝食をとりましょう。メニューはこちらです。」

空中に浮かび上がったパネルを見てみると、とても豊富なメニューがたくさんあった。

「うーん、よし,決めた。ハンバークにしよう。」

「かしこまりました。10分後に調理が完了します。」

「えりおさん、今なら、なんで私が宇宙にいるか説明してもらっていいよね。」

「はい。まず、私を呼ぶときは呼び捨てでいいです。『さん』など付けなくていいです。本題にはいります。昨夜、大型核ミサイルがロ○○より発射され、地球全体が核汚染されるため、あなたの両親は隠し持っていたロケットにあなただけをのせ、地球から発射しました。」

「じゃあ、行先はどうなの?」

「ありません。しかし、宇宙には宇宙での体制が整っています。」

「よく出張でいなかったのは、これをつくるためか。感謝しないと。」

「調理が完了しました。矢印にそって進んでください。」

「やった!ハンバーグだ!」

食卓まで進んでみると、まだジュージューなっているハンバーグがあった。

「美味しそう」

「どうぞ、お召し上がりください。」

「いただきまーす」

ハンバーグはとてもおいしかった。

「美味しい、いくらでも食べれるよ」

「ありがとうございます。もし、改善してほしいところがあれば行ってください。」

「ていうか、食料って何日分あるの?」

「現在、圧縮保管しているものは20年分、畑と牧場があります。食料はほぼ無限にあると言えます。」

「じゃ、資源は?」

「デブリから採取する必要があります。」

「どうやって?」

「あなたが指令を出せば、私が採取します。」

「じゃ、よろしく」

「次、何すればいいの?」

「地球でいう武力が必要です。」

「いるの?」

「はい、この地域では脅威が見つかりませんが、宇宙にはたくさんの脅威がひそんでいます。」

「戦闘機でも作るの?」

「はい、作りますか?」

「作る。」

「この中から選んでください。」

浮かんだパネルには、たくさんの戦闘機があった。性能の心配があったが、その中で一番コストがかからないもの選んだ。

「これで、10台を。」

「承知しました。」

「資源を採取するための採取船があります。作りますか?」

「採取する効率でも上がるの?」

「はい。」

「じゃ、作って。護衛を2つずつつけて。もちろん護衛はさっきのとは違うものね。」

「わかりました。」

「何時間でできるの?」

「全てのタスクを終わらせるのに最低30時間かかります。採取船を優先させると、約3時間節約できます。優先させますか。」

「もちろんでしょ。」

「タスクの順番を変えることに成功しました。」

「シュミレーターがあります。シュミレーションを実行しますか?」

「暇だし、やってみようかな。」

「わかりました。表示に沿って、来てください。」

などの黒くて、でかい箱の前に来ると、ディスクプレイが起動して、でかい箱から、ファンの音がした。黒い箱は処理機っぽい。こんなでかいもの見たことがない。

椅子に座り、画面を見てみると、状況についてのデータが表示されていた。敵2体、戦力200。自分は戦闘機8体、残り2体は自分に残しているようだ。戦力は400。明らかに戦闘機が弱すぎる。次からもっと強いものを選ばないといけないようだ。

「被害が…」

「現在では十分です。もう一回しますか?」

「やる。」

残りの時間は昼食とシュミレーションで潰した。

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