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「自分の異能は、無視の異能や」

「無視…?」


 なんだそれ?

 いじめられてんのか??


「まぁ、簡単に言えば認識阻害できるっちゅうことや」


 あ〜…そういうことね。

 完全理解。


「お前、わざと存在消してたな?」

「そうそう。疑問に思わんかったか?41人しかおらんはずやのに、ぴったり7組も6人グループができることに」


 ………ほんまやん。

 気づかんかった…


 この俺を騙すとは……

 くっ、殺せっ!!!


 まぁ、これで一応全員終わったか。


「とりあえず、お前らのことはよく分かった」

「……俺は?」

「お前のことは全て知ってるからいらん!!」

「俺の何を知ってんだよ…」


 それは…あれだ。

 き、牙の異能を持ってることだ!!!


 う〜ん……あんまり知らん!


「まぁ、それは置いといて。今回の強化合宿、協力絶対!!」

「言ったはずだ。私はお前と馴れ合うつもりはないってな」

「か、奏ちゃん…!?」

「んなこと言われてもね〜…最下位になったら退学だぜ?」


 氷室は退学でもしたいのか?

 んん??


「ふんっ!なら貴様以外とは協力してやろう」

「そうっすか……」


 なんか…

 本人を目の前にしてはぶり報告は普通にかなちい…


「うぅ〜(泣)」

「ああ…泣いてもうた。誰か励ましたりや」


 そうだそうだ!!

 俺は神だぞ!!


「別にほっとけばいいだろ」

「僕、怖いから無理…!!」


 お前ら……

 あとで覚えてろ。


 特に白井!!

 なんとなくお前は許さん…!!


「はぁ〜…ならしゃあない。花咲行ったれ」

「え!?あ…うん」


 おい、榊原。

 無理やりやらすなよ。


 そんで、花咲は嫌だったら嫌と言っていいんだぞ?


 その分俺が泣き喚くだけだから。

 尊厳…?

 ナニソレオイシイノ…?


 花咲は俺の目の前にきて、こう言った。


「だ、大丈夫だよ!嫌われてても、雲雀丘くんは強いから!!」

「ガハッ!!!」

「あらら、オーバーキルやこれ」


 これってつまりそう言うことだよな…?


 お前、強いことしか取り柄ないんだからしゃしゃり出てくんなカスってことだよな…!!


 もう、ワイに味方はいないようです…


「どどど、どうしよう…!もっと落ち込んじゃった…!!」

「ちょっと退き。自分がやるわ」


 くぅ〜ん…どうせ榊原も俺が嫌いなんだ…

 死んじゃえって思ってるんでしょ!!!


「あのな、雲雀丘。このチームのリーダーはあんたや」

「……え?」


 りーだー…?

 俺が…?


「そりゃそうや。このチームで一番強いんは雲雀丘やろ?」

「そう、だな…」

「やのに、リーダーがこのザマっちゅうのはカッコ悪いんちゃうか?」


 …!!!!!!!!


「シャキッとせい、シャキッと。そんな姿じゃ、誰もついていかんわ」


 そうだよな…

 榊原の言う通りだ。


 こんな程度でくよくよしてられない。

 だって俺は……!!


「リーダーだからな!!!!」


 ははは!!!

 お前らはなんと言おうが、俺がリーダーだ!!


「ちょろいやっちゃな、ほんま」


 なんか聞こえるがいいだろう。

 だって、俺はリーダーだもの!


「なぁ、雲雀丘。今回の合宿であんたを見させてもらうわ。うちのボスが気に入ってるあんたに、自分がついていくかをな?」

「……え??」


 何を言ってるのだろうか?

 ついていく?

 俺に?


「たとえボスがついていく言っても、自分にも選ぶ権利はあるやろ?」

「いや、ついてくんなよ」

「ボスが言うとるから、それは無理やな」


 ボスがって……


「誰だよ、そのボスってやつは?」

「それは……いずれ分かるわ」


 こいつ、ずっとぼかし続けやがる。

 もしかして、漫画とかに1人はいる不思議キャラでも目指してんのか???


 カッケ〜やん。


「んなこと言われても、俺はお前らの評価なんかどうでもいい。俺は俺のしたいことをするだけだ」

「……それでええ」


 まぁ、こんなこと言っておいてなんだけど……

 今回なんかするつもりはない。

 だって、退学危機だもん!!!

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