えっ!気付いたら王家に転生してたので無双します!

軽風

第1話

何気ない毎日、それはあっという間に崩れるものだと知った…

ある日俺、後藤菊助ごとうきくすけ

は通勤電車に埋もれていた…


「あー仕事だぁ…だるいなぁ…」


そうしているうちに会社前の駅に着いてしまった…

そして駅から会社までいつもの道を通っているとエメラルドグリーン色の髪の少女がこちらへ来るよう手を招いた。怪しいなとは思ったものの、結局ついていくことにした。


「おい。どうしたんだ?」


そのように少女に聞いた。


ーそして目があった


ピカッ!


激しい光と共に俺はその瞬間意識を失った…

~~~~

「うっ…なんだ…ここはどこだ?」

目覚めた時大きな部屋と豪華なベッドに違和感を覚えた

そしてベッドから起きあがると…


「視線…低くね…?」


そう明らかに視線が低いのだ。そして大きな鏡をみてみると


「嘘だろ…俺…」


そう、なんと5歳ぐらいの少年になっていたのだ!ここは異世界だ…そう自覚した瞬間…


「うっ…」


今度は脳に大量の記憶がはいってきた。この記憶は異世界でのオレの記憶のようだ。そして俺はとあることを知った…

王族の三男として俺は転生したのだ

異世界でのオレの名は『エルトン』この国の言語で希望という意味らしい。なにはともあれ王族というのは非常にまずい…俺は王族とかそーいうしがらみが嫌いなのだ。


〈コンコン〉


扉からノックの音がした。


「入れ。」


「おはようございます。エルトン様」


メイド服を着た女性が入ってきた。このメイドはミサトという者だ。いつもオレの身の回りのお世話をしてくれている…らしい。このミサトという名前、明らかに前世ではよくあった名前だがこの世界では恐らく他に同じ名前の人はいない。怪しい。ミサトは少し頬をあげて話した。


「エルトン様、明日はスキルの儀ですね。夕食の準備ができたのでよく食べてください。」


そう、明日は異世界転生でよくあるテンプレ、スキルの儀があるのだ。スキルの儀では自分のスキルがわかる。これは6歳の誕生日の1カ月後に行われるものだ。全ての貴族の子はスキルの儀を王城の近くにある千教会大聖堂で一斉に行う。そんな話しをしていたら食事の部屋についた。すでに長男のタナラスが席に座っていた。


「おはようエルトン。明日はスキルの儀だね。がんばってね。」


タナラスのスキルは1級水魔法で、高い魔法のセンスを持っている。


〈タタタ〉


誰かが走ってる音がする…


「わりぃ…遅れた…」

「おい、マヌト遅いぞ…」

「すまん、兄さん…」


どうやらやってきたのは次男のマヌトのようだ。マヌトのスキルは3級身体強化魔法で剣術に関しては新人の騎士団員と引けを取らない。


「まぁそんなことよりエルトン、お前明日がスキルの儀なんだってな。うちらは頑張れと言うことしか出来ないけど、応援してるからな。」

「ありがとう。タナラス兄さん、マヌト兄さん!」

「エルトン、スキルの儀では多くの貴族が集まっている。みんなにぎゃふんと言わせてやれ。恐らく私が思うにエルトンの魔力はとてつもない量だ。」

「タナラス兄さんプレッシャーかけないでよ…」

「はは、すまない」


王族と言ってもどこでもありそうな家族のような雰囲気だった。これなら俺も馴染めそうだな。

食事を進めていき、食べ終わって食事の部屋からでたとき…


〈パリン!〉


通路の窓が割れた音がした。窓をみているとそこには、あのエメラルドグリーン色の髪の少女がいた。少女はまたしてもこちらに手を招いた。


「なんでこんなところに!異世界に転生したはずじゃなかったのか!」


俺は異世界から戻るヒントを得られるかもしれないと思い、エメラルドグリーン色の髪の少女を追った。

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