【古代史】勉強している所を見せてください
私が勉強していることがあるとすると、それは古代史になります。一定数のマニアがいるので、私はそのマニアのうちに入ると思います。
古代史に興味を持ったのは子どもの頃、近くでニュータウン開発があり、多くの古墳時代の遺跡が発掘されていた現場に遊びに行っていたからです。1500年も前の住居跡が無数に見つかり、当時はそれが何を意味するのか分かりませんでしたが、ロマンを感じたことを覚えています(今なら分かります)。
その後、学生時代も一通り古代史や考古学を勉強しましたが、社会人になってからは何も手を付けませんでした。
転機になったのはコロナ禍でした。外に出て感染したら大変というか職場に申し開くのが面倒だったので、とにかく外出を控えました。その分、本を読むことにしたのです。図書館は開いていましたので、興味のある本から片っ端読みました。
その前から、このエッセイシリーズにもある大神神社行の自転車旅行の前に、大神神社について調べたことも、大きな要因でした。
大神神社は古事記にも登場する古くから祭祀が行われていた場所です。その祭祀は(境内の禁足地があるので発掘調査はされていないのですが)おそらく纏向遺跡、ヤマト最初の都が置かれた時期とリンクしているらしいという最近の学説を知り、それを確かめるべく片っ端から読んだのです。
そして自転車旅行したときに、奈良盆地の「出雲」を通り、国譲りの意味を知りました。有史以前の古代の謎はパズルのように地域や文献や神社の中にピースとして残っているのです。
月100冊は読んでいましたね。地元を含めて3つの図書館から毎週x3館x10冊で合計30冊借りてましたので――もう芋づる式に参考文献に書かれたものを読み進めていくので、古代史のエリアも時代も拡大していきます。
そしてどうやら大神神社を含む大物主の祭祀は吉備から来たことも分かってきました。吉備からヤマトへ来た勢力がいたのです。
そう、古事記や日本書紀にある神武天皇の東征に重なるのです。
伝説の中には真実も混じっていることを知り、果てしないロマンを感じました。
そして吉備と朝鮮半島との関係にも触れることになり、どんどん歴史を遡って、地域も広がりを持って本を読んでいくことになります。
また、いろいろ本を読むと、読むに値しないハズレの本も手に取ってしまいます。それは参考文献を載せていなかったり、どの人のどの学説か知っている人はすぐ分かるのに、いかにも自分の説かのように勝手に書いてある本です。あたかも自分が――というのはそれだけで信用に値しませんよね。そう思いませんか?
数百冊も読むとそういう広がりが分かるようになってきます。特に系統たてず、乱開発のように本棚から本を片っ端手に取っていると、その1冊だけ読んで分からなかったことが、あとから分かるようになり、また、その本を読み返したりします。
誰かに教えて貰ってももちろんいいでしょう。
しかしそうやって自分で本を読んで知識を蓄えて、そのバラバラだった知識が繋がる快感というのは筆舌しがたいものがあります。
どんな分野でもいいと思います。片っ端から本を読んでみてください。そして諦めずに何十冊でも読んでください。そうしないと人から教わったことだけでは、分からないことが確かに分かるようになるのです(余談ですが、邪馬台国がどこにあったとか、実はもうほぼほぼ物証といえそうなものが出土しているんです。魏志倭人伝に記載のあるものではないかって思われるものが……そういうのが見えてくるんですよ)。
2年間、月100冊ペースで読みましたので(古代史だけじゃないですよ。人類学とか認知学とかほかの興味があるものも読んでいたので)、2000冊は確実に超えていると思います。それでもまだ読まなければならない本が多くあります。今は月10冊程度しか読んでいませんが、カクヨムを辞めたらまた読み始めると思います。
本を読むことで、過去と今が繋がります。過去と今が繋がると言うことは人間の連続性を感じられると言うことです。
どんなフィクションよりもドラマが溢れています。
たぶんどの分野でも、「読まされて」いなければ、そのドラマにたどり着くのではないでしょうか。
一生、勉強し続けていきたいと思います。人生を豊かにし、周囲に溢れている、実はあるのに見えない、または見ていないものを見るために。
※必ずしも1冊通して読んでいません。論文だったら最初と最後しか読みません。中の論証は流し読みします。また、上記にあるハズレは読むのを辞めてしまいます。そうじゃなきゃ読めませんよ、月、100冊(^_^;)
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