ACT1 ザニア視点③

ーロキ sideー


ザニア「いやほんとにどういう状況?」

レグルス「たまたま買い物に行ってたら急に絡まれてね」

ロキ「えぇ💧」

??「お話は終わった?」


レグルスを掴んでいる奴がそう聞いてくる。待ってくれて優しい奴だなコイツ。


ザニア「あ〜、まぁ、終わったぜ?......え〜っと、名前なんて言ったっけ?」

ロキ「そこはかっこよく決めて欲しかったな。スノーだよ」

ザニア「あ〜、そうだったそうだった」

スノー「......」

ザニア「年貢の納め時だぜ?スノー」

スノー「......」

レグルス「いてっ」


スノーはレグルスをぶん投げ、ナイフをザニアに向ける。ザニアは左手に拳銃を持つ。ちなみにだが、ザニアは右利きだ。


【ガキィン】


ロキ(速っ!?俺でも反応できるかギリギリだったぞ!?)

ザニア「おっと、危ねぇ〜」

スノー「......中々やるね」


ザニアがスノーの攻撃を拳銃で防ぐ。ザニアはスノーのナイフを拳銃で弾くが、スノーは少し後ろに下がったくらいで特に目立ったダメージはない。


【ドォン】


ザニアの拳銃の発砲音が聞こえる。だが、ザニアの銃弾をスノーはナイフで受け止める。再びスノーがザニアに攻撃するが、ザニアが今度は右手でスノーのナイフを持っている手を掴み、止める。


ザニア「...決着はつかなそうだな」

スノー「そうだね」


スノーがナイフをポケットにしまう。ザニアも同時に拳銃をしまう。


スノー「...今日のところは見逃してあげる。今日の目的は君達じゃないし」

ザニア「それは助かるな。俺達の目的もお前じゃないし」

スノー「じゃあね、███」

ザニア「ーーーーーー」


スノーはそう言って、雪のように消える。ザニアが何かボソッと呟いてた気がするけど、聞こえなかったしいいか。


ザニア「ほら、帰るぞロキ。レグルス、立てるか?」

レグルス「歩けないからおんぶして〜」

ザニア「やだ」

レグルス「じゃあロキ君でもいいから〜」

ロキ「いやだ〜」

レグルス「ちぇっ」

ザニア「歩けんじゃねぇか」


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


ロキ「そういえばザニア?」

ザニア「なんだ?」

ロキ「追わなくてよかったの?あいつの事」


ザニアは少し考える素振りを見せる。何処か後悔があるのか?


ザニア「いや、俺達の目的はあくまでレグルスだったし、おわなくて正解だったと思いたいがな」

ロキ「そっか」


ザニアは少し俯く。まるで昔のことを思い出しているかのようだ。


ザニア「あ〜、それに。見てわかるように警察も来てたっぽいからな」

ロキ「え?」


俺が振り向くと、確かに俺らがいた路地裏の近くにパトカーが数台止まっている。


ザニア「いつものあいつも来てたかもな」

ロキ「これは追わなくて正解だったね」


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


レグルス「ところで、」

ザニア「ん、なんだ?」

レグルス「なんで私を探していたんだい?」

ザニア「あ、そうだ忘れてた」


ザニアはすっかり忘れていたという感じの顔をする。バカだこいつ。


ザニア「実は、この写真の人物を調べて欲しくてな」

レグルス「あぁ、この後ろでスナイパーライフルを構えている人かい?」

ザニア「そうそう、そいつ」

レグルス「任せておいて、一週間もすれば終わるさ」

ザニア「おーけー。じゃあ、その事ボスに連絡しといて」

レグルス「あぁ、わかった 」


to be continued→

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