第20話 マトモ


「高校の実力試験は、知力の他に体力を測るわよ」

「体力..!?」


実力試験を入学後直ぐに行う高校は多いが

その実力試験で体力テストを行う高校は聞いたことが無いぞ


「実力試験が終わった次の日には、生徒会大会がありますわ」

「あっ」

「は?」

「嘘っダァア!」


なんだよ生徒会大会って

役職は決まったじゃ無いかぁ!


なんで昨日、説明してくれなかったんだよぉ!


って何で鉄と松山も驚いてるんだ?

中入生なのに..


「先生!役職が決まってた場合って」

「昨日タカハシ生徒会長から聞いたわ!鉄と高松と一緒に生徒会役員に決まったらしいですわね」

「じゃあ..なおさらどうして?」

「校則は校則ですわよ、いくら生徒会長の権限って言っても出来ない事は出来ませんよ!」

「おっお前ら3人とも生徒会に入ったのか!?」

「終わったなぁ!」

「タカハシ時代に入るなんて」

「高松って昨日、入学したばっかりだよな」

「不良なのか優等なのか」

「うるせぇ!副会長を舐めるなぁあ!」

「嘘だろ..!高松が副会長!?」

「って事は来年になったら」

「嘘ダァ!会長になるじゃ無いか!」

「終わりダァ!」

「この学校にマトモな会長は居ないのか!」

「いや考えてみろ!そもそも、この学校がマトモな訳が無いだろ」

「そうだった」

「はぁーい!皆んな静かに」


そうまた先週が言った瞬間

クラスが静かになった


やはり猛獣を従えるのは猛獣だけなんだな!


「生徒大会が終わったら!部活体験が始まりますわよ」

「あー掛け持ちは?」

「なしですね」

「生徒会って部活に入りますか?」

「入りますわよ」

「へぇ!青春がぁ..会長をしばきに行くか」


嘘だァア!

吹奏楽部に入って女の子にモテる夢が

MyDREAMーーーーッッ


「これが今週の学校行事ですわ」


そう先生が言い終えるとチャイムが鳴り響いた

座ったまま軽く終わりの挨拶を終わらせ


席から立った


「休み時間だぁ!ヒャッホー」

「なぁ!高松!お前本当に土の中で漏らしたのか?」

「液状化と言われているぞ!」

「流石地下水!何処にでも湧き出るな!」

「いいや俺じゃ無いぞ」

「じゃあ誰が漏らしたって言うんだよ!」

「鉄が臭かったと言ってたぞ」

「いつ言ってたんだよ鉄は、深夜の3時に見つけたのに」

「いや鉄のネットの呟きであったから」

「マジかよ..鉄」


此処はどうにかして罪を擦りつけるか


「実は漏らしたのは俺じゃなく」

「じゃなく?」

「タカハシ会長だよ」

「あー!あり得そう!」

「まじかよ」

「流石会長だな」


くくく!良い友達だぜ

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