ブラッシュ・アップ!

名刀「わさびぃ沢介」

第1話 ブラッシュダウン




「女!金!女!この3種の神器を!揃えにきたぁああああ!」




数々の勉強と言う苦難を乗り越えた

この背中が今背負う物は!そう!青い春!

青春ーーーッッ

手に入れるぞ!彼女!

手に入れるぞ!諭吉!


受験でなまり抜いた!この石炭を

ブラッシュアップ 磨き上げてやる

ダイヤモンドにぃ!


「あはははははは!がはははははは」

「見て見てお母さん!」

「しっ目に毒よ」

「うわぁ...」


そう心の声が外に漏れながら

南花変高等学校へに繋がる一本の道を渡った


「この高松慎吾!皇道へ行くーーーッ」


そうだ!周りには同じ学校の生徒たちが居る!

夢の!男!男!男...おと...あれ女の子は?

夢は?中学校...で見れなかった幻の..女の子は

あれれれ..あれ周りの生徒が全員..男


まさかね..先生

男子校って事は

嘘だ嘘だ..嘘だーーーッッ..嫌だ嫌だ


あっあの時..志望校選択の時!担任の先生にふざけて「学校は大将の気まぐれで決めてくれ」って人生で一度は言いたい言葉を..言ったことが

くぅ...調べてこればよかった...どうするんだよ


「どおするんだよぉおおおおおぉぉぉ....」


その場で絶望の勢いでズボンのチャックが全開のまま身体が自動的に膝立ちになり

灰人になった


石炭からダイヤモンドになるはずが燃え尽きて灰になってしまった


その勢いのせいか股間付近で水を止めていたダムが一斉に崩れ落ち汚水と言う汚水が漏れてしまった


我が人生で最大にして最初しくじり

周りからの目線などもう..一切見えなくなって

灰すら残らないであろう


草は揺れ人は足を止め

生ゴミを見るような目で見つめる者

動物に失礼だが動物を撮るような感覚でカメラを構える者

そんな感じで周りに人が集まっていた


まともな意識は何処に置いてきたのか


そうか...生まれつきからそんな物は無かったか


何時間もたったような感覚だった

実際にはまだ5分しか経っていない


あぁ単細胞になりたい無機物になりたい

くぞぉ...なんでなんで“また”男子校なんだよ

刑務所を変えただけじゃ無いか


書いただろ(希望には可愛い女の子居る共学!もし出来たら女子校)って希望調査票に


マジで同窓会が行われたら担任が使うコップに水と言う程でスピリタスを入れたやる

俺と一緒に漏らせ...うぅ


ぞうふぁ...男子校に入学したって彼女できるやつは出来る...リア充になるんだ


そう濡れたズボンに違和感を感じながら立ち上がってこの場から全力ダッシュで走った


「ここに変出者が出たって通報があったんだけど」

「あっちに逃げました」


警察!?

捕まったら終わる捕まったら終わる

そう唱えながら裏道へ逃げ

家庭用とは思えないほど大きいゴミ箱の中に飛び込んで隠れた


ひとまず逃げ切れたからよし

ズボン..どうしよう


ポケットからスマホを取り出した

いくらネットで調べてもこの情報を打破する手は出ないだろう

ネットで ゴミ箱の中 漏らす入学式

って調べた

あるわけあった!


しかも結構ヒットしてる


えー体育着に着替える..これだ!


ゴミ箱の狭苦しい中で制服を脱ぎ持ち合わせて居た体育着に着替えた

濡れた制服はビニール袋に入れ鞄にしまった


入学式初日から体育着で通学


青い春は一体どこへ(一緒に流れた鴨) 

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