モデル、社長から呼び出される!!

 翌日、俺悠人は社長から呼び出しがかかった。

 社長が俺を呼び出すなんて想像できない。

 クビだとでも言い出すんじゃないかと思うとビクビク震える。

 震える手を動かして社長室の前で固まる。

 社長室のドアに触れる。

 

「コンコン」

「悠人君か?入りたまえ」

「はい」


 と頷き俺は中に入ると早々社長がニッコリと笑っていた。

 俺は、社長がニッコリと笑った姿を見たことはなかった。

 いつも険しい顔をして頑固一徹って顔だった。


「あの社長何かようでしょうか?」


 噛まずに言えたでけでも良かったとホッとした。社長は新聞雑誌を片手に俺に見せてきた。これは昨夜の新聞だった。


「モデルで若手の悠人様がババエラのパーティで大活躍」


 と書かれた新聞だがババエラって誰だ。聞いたこともない名前だった。そこまでほど影響力のある人間を私が助けた。ぁぁそう言えば迷子になっていた子猫を助けたな。確かそこの子猫の飼い主名前がババエラだったはず。


「はい助けました」

「そうだな凶暴な天使を倒すなんて私達としては嬉しい。これからも宣伝のために頼むよ」

「はい」


 犬を助けたらいいことが起きるならするとしよう。

 これもサルのおかげだ。で俺が助けた動物はサルだか犬だか猫だか忘れてしまった。

 

「そこでだ。テレビに出そうと思う。更にババエラさんも登場してくれる。これで視聴率は高いぞ。ババエラの人気は高いからな。私はババエラさんのファンだ」


 ずいぶんおばあちゃんのファンだと思った。

 ババエラさんはおばさまだ。

 到底人気のあるお顔に見えない。

 だが私が人気になれるならいいかと思いつつこの仕事を引き受けた。


「私に任せてください。私がこの会社を愛するモデルです。少しでも良くなるなら任せてください」


 社長は感動したかのように「やってくれるんだな」良かったとあんどした表情だった。


「では私はモデルとして役目を果たしてきます」

「うむ期待しているよ。やっぱり君は若手のホープだ!!」

「はいありがとうございます」


 社長室からでた俺は、エゴサをしてみるとおかしな事が起きていた。俺は寝ている時間にダンジョンにいたと言うのだ。俺が寝ぼけてこんな危ない場所でいて助けた。だと言われても信じられない。それにこれは高い値段のする服で俺は持っていない。


 つまり俺の偽物である。けしからんと思うがこれはうまく利用すれば一役のヒーローになれるのではないかときたいした。


 だが実際に再現をしてくれと言われたら困る。これは社長に相談しなくてはと思い引き返したのだった。



 

 ーー

あとがき

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