08_クリエイター

 彼は悩んでいた。非常に悩んでいた。


 自身の創作に行き詰まりを感じ、向かうべき方向が見えない。そのせいか、彼の周りは真っ暗になっていた。


 まさに文字通り、暗中模索。


「どうすればいい、どうすれば……。まったく進む先が見えない。まぁ、こんなに暗いなら、見えないのも当たり前だが」


 自分の発した独り言に、彼はハッと顔を上げた。


「そうか、暗いなら明るくすればいいんだ」


 彼は次なる創作を始める為、こう言った。


「光あれ」

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