第7話 カモメが飛んだ

 会社をサボって海を見に来た。


 改札口を出ると雨が降っていた。


 海岸へのなだらかな坂道。季節外れで人通りは少ない。


 夏は海水浴場となる広い砂浜。


 私は波打ち際まで来た。


 雨は降り続いている。


 その時、カモメが一羽飛んで行った。


 急に私の体が軽くなった。


 私は……カモメになった。


 さあ、私も飛ぼう。


 了

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