第21話


「聞いてくださいね、会議で決まった事はヤリス君は戦士見習いとして亜人スキルを持つみんなに生命力を分け与えます。そして回復した皆さんは治癒魔法やモンスター狩りで力を発揮してもらいます。ヤリス君の生命力を吸う行為を繰り返す事で無限レベルアップハーレムが完成します。ヤリス君を戦士見習いにする事で未婚の男女が色々な事をシテも悪く言われる事は無くなります。それどころか国の為に新しい道を切り開く挑戦者として讃えられるでしょう」


「あ、あの、アリシアとヨウコは聞けていますかね?」

「いいんですよ、何度も、何度でも説明します。ハイン君が主張したこの方法はすでにヤリス君とアリシアさんで成功しています。アリシアさんがヤリス君の血を吸って回復して治癒魔法で皆を癒します。そしてまた吸血で回復します。その枠を少しだけ広げる、それだけです。ヤリス君はただ他の子にも生命力を与えればいいんです。それにもし男女の仲になってしまっても問題はありません。私を含めたみんなが避妊魔法をかけています。そしてその為の戦士見習いです。ヤリス君、座って下さい」


 ん?

 そう言えばテスター先生はぬるっと俺にキスをしている?

 魔力を回復させる為か?

 いやでも、テスター先生の話を聞くとさりげなくテスター先生がハーレムに加わる感じにも聞こえる。

 考えすぎか?


「ヤリス君、人の話を聞いている時は集中してください」

「は、はい」


 俺は椅子に座った。


「ヨウコさんはヤリス君とのキスを認めますね?」


 コクリ。


「また吸いたいですか?」


 コクリ。


「ヤリス君と1つになってみませんか?」


 ヨウコはアリシアを見た。

 そして立ち上がりアリシアの匂いを嗅ぐ。


 フルフル!


「それはですか。分かりました。ヨウコさん、ヤリス君とキスをしてたっぷり生命力を吸いましょう。説明は終わったので眠ってしまっても大丈夫ですよ」


 コクリ。


「ヨウコさん、座っているヤリス君にキスをしましょう。生命力不足は良くありません。たっぷり吸って解消しましょう」


「ふああ」


 ヨウコが唇を近づけるとまるで水の中に潜る前のように大きく息を吸った。

 ヨウコが俺の膝に乗る。

 そして唇から生命力を吸う。


「くちゅごちゅう、ふぐう、おふぉん、んあん、はふん」


 ヨウコの声が可愛すぎる。

 

 いつもは凛としたヨウコが乱れるようにキスを求めてくる。


 ヨウコは俺の頭を抱きかかえてキスをした。


 良すぎて、抵抗できない。


 引きはがせない。


 俺の理性、持ってくれ!


 テスター先生が椅子の後ろから俺の体をまさぐる。


 そして俺の右耳に口を近づけて左耳を指で塞いだ。


「ふふふ、どうです? 気持ちいでしょう? 見てください、ヨウコさんの乱れた顔を、ヤリス君の魅力と濃厚な生命力がそうさせたんですよ? ヤリス君の生命力は私もアリシアさんも、ヨウコさんも皆を酔わせます」


 テスター先生の囁き声でおかしくなりそうだ。

 アリシアの顔が頭をよぎる。

 アリシアの方を向こうとした。

 その瞬間にヨウコの腕が俺を止める。

 テスター先生の手が俺を責める。


「ダメです、ダメですよ、よそ見はダメです、今はこの瞬間に集中してください」


 目の前には野性的なヨウコ。


 後ろからは妖艶なテスター先生。


 ヨウコの密着感。


 テスター先生の撫で回す手の技と囁き。


 俺を性欲が支配していく。


「ヤリス君は人を救っています、ヨウコさんは生命力不足でした、でも今のヨウコさんは顔色がこんなに良くなりました。お肌もプルプルです。ヤリス君は何も悪い事をしていません。人を助けています」


 ヨウコが力を失い俺にもたれかかる。


「ヨウコさん、お疲れ様です。これでヨウコさんはしばらく大丈夫です。ヤリス君はヨウコさんを助けました。ああ、偉いです。本当に偉いですよ」


 テスター先生の手が俺を撫で回す。


「てす、たー。せん、せい、やめ、てください」


「ふふふ、座っているのに立っていますね? ナニがとは言いませんが、ああ、偉い偉い。元気になって偉いです」


 テスター先生の手が更に俺を撫で回した。


「よ、ヨウコ、を、運び、ましょう」

「そうですね。ヨウコさん、よだれを拭きますね。お疲れさまでした」

「ヨウコは女子寮でしたよね?」


「ええ、ヤリス君、一緒に運んでくれますか?」

「はい」


 俺はヨウコを運んでテスター先生と共に部屋に送って戻ってきた。


「今日はお疲れさまでした。アリシア、帰ろう」

「ダメですよ」


「い、いや、明日と明後日は学園が休みですし」

「個人授業です」

「僕とテスター先生の個人授業ですか、アリシアを帰しましょう」

「ダメです」


「でも、個人授業ですよね?」

「はい、アリシアさんは発情したままで授業は難しでしょう。なので私とヤリス君の個人授業です」


「明日と明後日は学園が休みですし」

「個人授業です」 

「いや、でも」

「個人授業です。放課後もお休みも関係ありません」


「まだ4時限目とか」

「ダメです。昼も、日が暮れてからも夜の個人授業です」


 テスター先生が俺にディープキスをした。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る