21.『美奈子ちゃんの憂鬱 安楽椅子に寝そべって』(著:綿屋伊織)
<作品URL>https://kakuyomu.jp/works/16818093076613706029
【ジャンル】現代ファンタジー 【連載中】183,016文字
【セルフレイティング】残酷描写有り/暴力描写有り/性描写有り
※「壊れたココロ その1」~「壊れたココロ その7」までを読んだ感想です。
「美奈子ちゃんの憂鬱」シリーズとのことです。
その中で、「壊れたココロ」という作品を拝見させて頂きました。
五万字くらいだと思うので、中編小説ですね。
長編は、十万字前後の作品を指します。
初めは、序盤のみを拝見させて頂こうと考えていたのですが、これがどういう内容なのか把握できなかったため、最後まで拝読させて頂きました。
こちらの作品は、すごいですよー!
特大大盛パフェを食べた後に、特大大盛のかつ丼が出てくるような……何というか、いろんな要素が込み込みで、一度でいろんなジャンルの作品を楽しめる、そんなパワフルな作品だと感じました^^
しかも、群像劇!
主人公が一人ではなく、登場する複数のキャラクターたちの視点から、一つの物語を綴る形式のことです。
現代を舞台に、怪奇現象のような事象に対して取り締まる警察の第三機関があり、そこに所属している水瀬くんが事件を解決するのを、美奈子は巻き込まれる形で体験する、という内容。
かの有名な『シャーロックホームズ』も、主役であるホームズを、相棒であるワトソンの視点から描いた作品ですよね。
あんな感じに近いかもしれません。
ただ、こちらの作品では、視点が登場人物ごとに切り替わるため、群像劇になります。だから、美奈子が見ていない場面も作中に書かれている、というわけです。
お節介かもしれませんが、フリガナの付け方って、ご存知でしょうか?(;^ω^)
「戦争【せんそう】」と、冒頭にあったので、もしかしたらご存知ないかも?と💦
この文章を書く編集画面で、左上にある四角いアイコン(カーソルを当てると「編集サイドバーを表示」と説明が出ます)をクリックすると、機能ツール画面が開きますので、そこから「ルビ」を選択します。
調べたら、カクヨムの公式サイトに説明がありました。良ければ、こちらを参照してみてください。
⇒https://kakuyomu.jp/help/entry/notation
ストーリーの内容は、事件と解決シーンがあって、起伏があり、エンターテイメントとして楽しめる作品になっていると思います。
特に、刑事である村田理沙が登場するあたりから、ぐっと物語の印象が変わりますね。それまでは、高校生の日常シーンだったのが、この第三話で突然、刑事ドラマのような様を見せてくれます。
文章の書き方もガラッと変わるので、一瞬、別の作品か、第二話を書かれてからだいぶ日数が開いているのかしら、と思いましたが……更新日は同じなんですね。
ちなみに、カクヨムで作品を投稿する時は、一度に全話を投稿するのではなくて、一日に一話か二話ずつ、とした方が集客に貢献できると思います^^
キャラクターとしては、恵美子に共感できました。
恵美子……一応、この作中では、悪役なんですけどね。
勧善懲悪ではなくて、心を病んでからの闇落ちキャラです。
これは意外と好きな人がいるんじゃないかしら?
恵美子と圭一の関係性が危うくて切ないのが良いですね。
二人ともお互いを想っているのに、圭一の心ない一言で、恵美子は深く傷つきます。脇キャラに見えて、実は、かなり重要なキャラクターでした。
文章は、全体的にとっ散らかっているような印象を受けました💦
もう少し統一感を意識して書かれると良いかもしれません。
例えば、第一話と第二話では、「〇〇の日記より」という記載から始まっていて、第三話以降はそれが書かれていません。
美奈子ちゃんが見たことを日記に書いて伝える形式の作品にするなら、他の話も、同じようにすると統一感が生まれると思います^^
そして、「桜井美奈子の日記より」から始まった段落ですが、途中から会話文が始まっていて、どこまでが日記の内容なのかが曖昧です💦
何か「***」のような記号を使うことで書き分けると、すっきりするのではないでしょうか^^
ちなみに、「瀬戸綾乃の日記」は、どういう目的があって描写されたのでしょうか?(゜-゜)
瀬戸綾乃は、最初に登場するだけで、あとは一切出てきません。
脇キャラを登場させる場合は、何かしら作中において役割があるから登場させるのだと思います。例えば、世界観を読者に伝えるためとか、主人公の話相手役とか……。
水瀬くんの霊力を見せるためだけに瀬戸綾乃を登場させたのだとしたら、机に突っ伏して体調悪そうにしているところへ美奈子が声を掛けるシーンから始まっても、問題はないと思いますが、どうでしょうか?(;^ω^)
というのも、「桜井美奈子の日記」よりも先に「瀬戸綾乃の日記」が書かれているので、私は最初、この作品の主人公が「瀬戸綾乃」なのかと勘違いして読んでおりました💦
あまりストーリーに影響しない話は、書かない方がいいかもしれません。この話がどういう話なのか、読者に伝わりにくくなるからです。
私が筆者様の意図をくみ取れていなかったら申し訳ありません💦
それから、これは個人的な趣向によると思うのですが……私は、紙の本を読む人間でしたので、こういう〝ト書き〟のような書き方で場面展開を明記する小説には、あまり馴染みがありません(;^ω^)
「市立病院
裏口に通じる通路に声が響く。」
「放課後
喫茶「南の風」」
とか。
文章で書くなら、以下のようになると思います。
「市立病院の裏口に通じる通路で、人の声が響いた。」
「放課後、喫茶店「南の風」で、水瀬と理沙は、向かい合って座っていた。」
ただ、書き方にこだわりがあるようでしたら、こちらはスルーしてください💦
「壊れたココロ その2」で登場する「中学の同級生だった未亜」ですが、職員会議を盗聴できるくらいですから、おそらく高校も美奈子と同じですよね。
でしたら、「中学からの同級生」という表現の方が誤解がないかなぁと。
中学にしか言及しないと、今は違うのかな?と私なら読み取ります。
高校の違う未亜が、職員会議を盗聴する、という設定はちょっと無理がありそうですよね(;'∀')
「壊れたココロ その7」で、理沙が事の
「世間体から恵美子を放逐した。」
⇒ここは「礼子」じゃないでしょうか?
この会話の時間軸で「恵美子」はまだ生まれていない……( ºωº )
「とにかく結果として圭一と恵美子二人が生まれた」
⇒この表現だと、圭一と恵美子が兄妹になってしまいます( ˊᵕˋ ; )💦
沼田伸也が新井房江と結婚して子供を産んだ、という情報を書き足してあげた方が混乱しないと思います。
▼以下、例文です。
「ところが、二人の関係は、密かに続いていたのか、礼子が生まれた。時期的に見て、引き離された時点で妊娠していた可能性もあるけれど……実際のところは分からないわ。
そして、その同時期に、沼田伸也と結婚した新井房江が子供を産んだ。それが圭一だった……」
「沼田伸也は三人目の顔を見る前に死んでいるわ」
⇒「次男の圭次の顔」とした方が、読者には分かりやすいと思います。
「俺が、お前を守ってやるんだからな」
という最後の終わり方は、とても素敵だと思いました^^
……色々と、うるさく言ってしまって、すみません!💦
文章については、どこまで突っ込んでいいのか塩梅が難しいですね( ºωº )
あくまで、これらは私の一意見でしかありませんので、全部を取り入れる必要は全くありません。
そういう意見もあるんだな~くらいに聞き流してください💦
実は、「詩乃先生の憂鬱(短編)」も拝読したのですが、こちらコミカルな内容になっていて、とても面白かったです(*´艸`*)
こちらの作品へレビューを書かせて頂けるなら、キャッチコピーは……
『学園もの?刑事ドラマ?恋愛?異能者バトル?召還獣?!……全部読めます。』
こちらで、いかがでしょうか?
レビューにアドバイスのような内容は書きませんので、ご安心ください。
もし、ご不快に思わせてしまったら、大変申し訳ありません💦
コメントにて、この感想へのご感想を頂けると幸いです(*ᴗˬᴗ)
参加を取り下げる場合は、「削除希望」とだけコメント頂ければ、こちらの感想は非公開とさせて頂きます。
宜しくお願い致します。
以上。
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