嘘日記

中島真鹿

第1日

6月8日


今日は普通の土曜日。朝から天気が良く、気分も上々。いつものカフェでモーニングコーヒーを楽しんでいると、隣の席に見慣れない男性が座った。彼はやや古びたスーツを着ていて、手には大きな鞄を抱えていた。

コーヒーを飲みながらふと彼の鞄を見ると、鞄から一部見えている書類の端に「極秘」と書かれている文字が見えた。まさかスパイか何か?と思い、興味津々でちらちらと彼を観察していた。

しばらくして彼が席を立ち、トイレに行った。その瞬間、彼の鞄が椅子から滑り落ち、中の書類が散らばった。思わず手伝おうとしたが、彼は戻ってきて「ありがとうございます」とだけ言い、急いで書類を鞄に詰め直して去って行った。

帰宅後もあの「極秘」の文字が頭から離れない。なんだかスリリングな一日だった。

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