着ぐるみ喫茶の長身メイド 恥辱を受けながら女性として振る舞う男
MenRyanpeta
第1話 着ぐるみメイド喫茶の長身メイド 紫苑
ここはとあるメイド喫茶。
店内では可愛いメイドの女の子たちがせわしなく働いている。
だが、ただのメイドではない。
全身を肌色のタイツで覆われ、顔にはかわいいアニメ調のプラスチックマスクを被っている。
マスクの上から赤、黄、青、緑といった発色のいいウィッグを被っている。
そしてフリルがふんだんにあしらわれた色とりどりのメイド服と膝上まである白いニーソックス、肘まである白い長手袋を着用している。
そう、ここは美少女着ぐるみメイド喫茶なのだ。
可愛い着ぐるみのメイドたちの中、一人だけ180cmを越える高身長のメイドがいる。
紫色の長髪のウィッグ、切れ長の目、そしてスレンダーなモデルのような体型をしている。
しかも他のメイドと違って一人だけハイヒール、黒いタイツを履いているからその長く美しい脚線がよく目立つ。
そのうえ、他のメイドたちは着ぐるみを着ていても喋るのだが、このメイドだけは喋らない。
そのスタイルの良さとキリッとした顔立ち、一切喋らないことがとてもクールで一定の客にウケており、彼女を指名する客も多い。
「すみませ~ん。紫苑(シオン)さんお願いしま~す」
噂を擦れば早速指名が入ったようだ。
20代の女性客が手を上げて例の着ぐるみメイド、紫苑を指名した。
紫苑はその長い脚を見せつけるようにツカツカとヒールで音を鳴らしながら女性客の待つテーブルまで歩み寄る。
女性客はそのモデルのように凛々しく歩く紫苑を見て興奮が抑えられないようだ。
紫苑はテーブルに着くなり深々と女性客にお辞儀をした。
「ありがとうごさいます!今日は何をしてもらおうかな…」
「ふぅ…ふぅ…ふぅ…」
やはり一切喋らない。
その代わり彼女のマスクから「ふぅ…ふぅ…」という呼吸音がせわしなく聞こえる。
呼吸でお腹もでたり引っ込んだりしている。
マスクをしているため息苦しいのだろう。
よく見ると彼女の首筋の肌タイツの色が変わっている。
これは汗染みだ。
この呼吸音と汗染みが彼女の中にちゃんと"人"が入っているということを実感させられる。
そしてもう一つ気になることがある。
紫苑は時折だがお尻をビク!っと震わせることがある。
そんな大きな動きではない。
注意して見なければわからない程度の僅かな動き。
だが確かに動いている。
おそらく高いヒールを履いているせいで足に負担がきているのだろう。
一方紫苑を指名した女性客はというとメニューを見ながら紫苑の汗が染み出た首筋を見てうっとりしている。
彼女はその手のフェチのようだ。
「えっと…まずはこれ、お願いできますか?」
女性客はメニュー表を指さす。
「ふぅ…ふぅ…ふぅ…」
紫苑はメニュー表をじっと見ながら女性客の方を見てコクッっとゆっくり頷いた。
そして近くにモノや人がいないことを確認し、様々なポーズを取っていく。
腰に手を当て凛々しく立つポーズや背中を向けて振り向くポーズなどなど。
そんなモデルのようにビシ!っと決める紫苑を女性客は自分の携帯で撮影していく。
「カッコいいです紫苑さん!今度は攻めたポーズ…リクエストしてもいいですか?」
「ふぅ…ふぅ…ふぅ…」
紫苑は無言でコクリと頷き、女性客に向けてお尻を突き出すようなポーズを取った。
それを見て女性客は顔を真っ赤にし、動画を撮り始めるのだった。
この時、紫苑はビクン!っとお尻を大きく震わせた。
今度は誰が見てもわかるくらいに。
頭も少し下げ、肩で息をしている。
やはり着ぐるみで顔は隠れているとはいえ、こんなポーズを取るのは恥ずかしいのだろう。
結局この撮影会は10分近く続いた。
その間にも紫苑はやはり時折お尻をビク!っと小さく震わせていた。
女性客はその後も紫苑と一緒に写真を撮ったり、注文したオムライスに字を書いてもらったり、紫苑にサインを貰ったりと様々なオプションを楽しみ、満足げに帰っていった。
「すみません。紫苑さん指名してもいいですか?」
紫苑の指名は絶えなかった。
指名を受けるたびにその長い脚から生まれるヒールの音をコツコツと鳴らしながら客席まで行き、客のニーズに一生懸命こたえていく。
特に女性客からの人気が高いようだ。
「紫苑~空いた?ダンスお願いできる?」
指名の僅かな合間に他の着ぐるみメイドから声をかけられる紫苑。
その声に紫苑は首を縦に振り、ツカツカと店内の小さなステージまで歩いていく。
このように指名が入らない間には他のメイド達と一緒に店内の小さなステージでダンスを披露することになっている。
背が高く、手足が長く、動きもしなやかでキレがあるためとても映える。
高いヒールを履いているのに見事なものだ。
そんな紫苑の姿は沢山のお客さんによって携帯で写真を撮られていく。
紫苑はダンスが終るたびに他のメイドよりも肩を大きく上下させていた。
そして紫苑はまたお尻をビクビク!っと震わせていた。
背筋はちゃんと伸びているが、少し内股になって膝も震わせている。
ヒールを履いた状態でこんな激しい動きをしたのだ、かなり足に疲労がたまっていたのだろう。
そんな紫苑に魅せられ、さらに指名が入っていくのであった。
開店時間のお昼から、紫苑がお店に立ってからは彼女に休憩の時間などほとんどなかった。
閉店時間が近づくころには彼女の首筋は汗でびっしょになっていた。
そしてわきの下や背中、お腹などはメイド服の生地が厚いにもかかわらずまで染みができてしまっていた。
長手袋をはめている手やタイツを履いている膝裏なども色が変わってしまっている。
それが彼女の仕事の過酷さを物語っていた。
そうこうしている間に閉店時間になった。
メイド達が店の入り口に立ち、来店した客に手を振って別れを告げている。
勿論その中にもあの紫苑はいる。
着ぐるみメイドが何人も街頭に出ているだけでも目立つのに、他のメイドと違い頭一つ身長が高いため余計に目立ってしまっていた。
通行人たちからもじろじろと見られてしまう。
「ふぅ…ふぅ…ふぅ…」
また大きく肩で息をし、お尻をビクつかせている。
そんな紫苑に気づいたのか、一人のピンク髪の着ぐるみメイド、桃花(ももか)が可愛いらしいアニメの女の子のような声で話しかけてきた。
「紫苑大丈夫?結構きてる?」
「ふぅ…ふぅ…ふぅ…ふぅぅぅ…」
力なく頷く紫苑。
やはりかなり疲れているようだ。
それもそのはず、他のメイド達よりも指名が多く、ひっきりなしにオーダーに応えていたからだ。
今まで凛々しく立っていた紫苑だったが、今は目に見えて内股になっており、お尻をビクビクと震わせている。
相当足にきているようだ。
そんな紫苑を気遣い、桃花は彼女の背中を優しくさする。
桃花も桃花で首やわきの下に大きく汗染みを作っているのだが。
「お疲れ様だね。紫苑は先に行ってなよ?着替えにも時間かかるだろうし。あとは私たちがやっておくから」
「ふぅ…ふぅ…ふぅ…」
紫苑は桃花に深々と頭を下げ、店内に戻っていく。
そのヒールでツカツカと高い音を鳴らしながら。
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