愛犬の余生に寄り添うという選択
紫妃(ムラサキ)
第1話 愛犬の心疾患発覚と私のアレルギー発症
目を留めていただき、ありがとうございます。あらためまして紫妃(ムラサキ)です。カクヨムに登録以来、長い間ずっと読む側でした。一日の終わり、ベッドで携帯小説を読むことが密かな楽しみだったのです。もともと読書は好きなので起きているときは(変な表現ですが)紙の本を、寝る前は携帯小説を読む。すでに十年以上も前から日課になっています。
――なぜ読む側が書く側になったのか?
わが家には今年で十一歳になったポメラニアンがいます。八歳の健康診断で
愛犬に関してはただただ、ショックのひと言でした。ネットで検索すると大抵のサイトでは発症から余命二年。進行具合によっては数カ月と記載されてる内容もありました。心臓に良いフード、サプリメントなど時間を忘れるぐらい探したものです。
不幸中の幸いというべきか、特に主だった症状が出ているわけではないので月に一度の健診と投薬は必須。激しい運動などは心臓に負担をかけるため厳禁ですが、他は通常通りの生活でよいとのこと。あとはできるだけストレスを与えないようにすることでした。
確かに見た目はなんの変化も見られません。咳が出たり呼吸が苦しそうな気配もなく、今までと何も変わらないのです。しかし場所が心臓なだけにいつ何が起こるか分からないのが一番の恐怖でした。特に私が仕事へ行くときは毎回ギャン鳴き状態ですから、激しく吠えるのも心臓に負担がかかってしまいます。
――結果、私は会社を退職する選択をしました。
私自身もアレルギー発症で仕事に支障をきたしていたことは自覚していましたし、愛犬にとって長時間の留守番が一番にストレスになっていると分かっていたのです。
月々にかかる治療代、大学に入学した娘の学費。私自身の収入がなくなるということは、かなりの痛手になります。
しかし…… 命は待ってくれない
こうして私はワーママから専業主婦になったのでした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます