BL【キスの意味なんて、知らない】

悠里

第1話 プロローグ



 キスの意味なんて、知らない。



いつき――――」


 れんの整った顔が、少し傾く。

 近づいてきて、重なった瞬間に、目を伏せる。


「――――」


 触れるだけの、キス。

 一度離されて。少し間をおいて、また、重なる。



「――――」


 抱き締められる訳でもなく。

 それ以上の深いキスになる訳でもなく。



 そのキスについて、話すこともない。



 ただ、たまに、キスされる。

 ただ、それを受け入れる。



 キスした後も――――。

 普通に離れて。



 また普通の会話をするだけ。



 キスしてることなんか、無かったみたいに。

 ごく、普通に。過ごすだけ。






 ――――キスの意味なんて、知らない。




 この関係が、壊れるかもしれない。




 だったら、キスの意味なんて、 知りたくも、ない。














+++++


BLです。お好きな方、よろしくお願いします(^^)

何年か前に一度載せていたんですが、

推敲しつつR15に気を付けて、載せ直します。 悠里✨



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