第3話 みさの家は・・・

みさは俺を家まで連れてってくれた。みさの家の前に着くと、俺はびっくりした。アパートとかを想像していたのに、そこは空手道場だったのだ。シャッターがしまってはいるが、掲げられている看板に、一条空手道場と書かれていた。

「って、おいおい、みさの家って空手道場なのか?」

俺が聞くとみさは満面の笑みで答えた。

「えぇ、そうよ!私は今から練習するけど、とりあえず中入ろ」

みさはシャッターをあげ、部屋の電気をつけた。部屋の中には、いろいろな防具や筋トレグッズがあった。

「ちあきは、そこに座ってな、今毛布もってくるから、」

みさは俺を部屋に入れて、奥の棚から毛布を出した。

「はい!毛布!」

みさは俺に毛布を渡してくれた。

「みさはさ、ここで寝泊まりしてるの?」

俺が毛布にくるまりながら聞くと、みさは答えた。

「そうだよ!今から道着に着替えるから、トイレ、覗かないでよ!」

みさはこれまた奥の棚から道着を出し、トイレに入った。俺はみさが着替えている間、部屋を見渡した。空手道場なんて初めてだが、なんかすごいと思った。みさは着替え終わると、トイレから出てきて、1人で練習を始めた。サンドバッグ?みたいなものにパンチをしたり、蹴ったりしていた。その日は昼になるまで、俺はみさの家にお世話になった。みさの部屋を出る時、みさは俺にいつでもきなよ、と言ってくれたので俺は甘えて、その日から毎日のようにみさの道場に通っては泊まっていた。

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