「生への渇望」
マツシタ コウキ
不゜路路ー具
茜色の空が黒く染まり始め、夜に近づいていっている頃。とあるアパートの一室にて、一つの命が消え去ろうとしていた。
部屋の壁際に敷かれた布団。そこに仰向けに横たわるのは、血色の悪い顔に虚な瞳をした青年—
彼の左手首に深く刻まれた水平な傷。その傷から血が止まることなく流れ出て、布団に大きな赤いシミを形成していく。その中には、刃に血が付着したままの包丁が置かれている。
血を多く失い、混濁していく意識。松田は目を閉じ、望んでいた"死"を静かに待つ。それから程なくして、彼の意識は深い闇へと沈んだ……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます