第2話 どうやら
五橋はどうやら連続殺人事件に巻き込まれているらしい。いや、「その可能性が高い」ってのが正しいかな。連続っていわれたらその前にも似たような事件があるのはわかるだろ?その事件ってのが先月末くらいに隣の高校の生徒会長が殺されたものだという。最初は事故死と思われていたが事故にしては不可思議な点があることから事件として捜査が始まったみたいだ。俺もニュースくらいしか情報もってないんだけど隣の高校の生徒会長、確か、、、藤岡って名前だったっけかな?で、その藤岡が先月の27日に公園のど真ん中で殺されたらしいんだ。後頭部に撲られた跡があって争った形跡はないらしい。
実は五橋も公園のど真ん中で何者かに殺されたんだ。これも争った形跡はないらしい。警察は2人の死の共通点が多いことから同一犯の可能性を視野に入れて捜査しているって話なんだと。
素人目線でこんな考え安直な気もするけど公園ってバレやすいイメージがすごくある。でも、その日はけっこう強い雨だったら目撃情報はないらしい。俺もその日は家でゲームとかしてた気がする。ほぼ毎日か。まぁ雨の日はみんなそんな感じで家から出てないだろうな。
連続殺人なんて都会やど田舎で起こるイメージがあった。刑事ドラマの見すぎか。正直、特別親しいわけではないが多少面識のある人が殺されたという事実を目の当たりにすると情けないと思われるがヒュッてなる。
ふぅと息を吐きながらチラリと時計を見た。え、あと30分あんの!?長い!暇だ!ん?
「…キ、アキ」
右肩を誰かにちょんちょんとつつかれたから振り返った。
「ん、ああ、どした」
「アキ、ここおせーて」
声の主は
「何問目?」
「4」
「てきとーでいいのに」
「次の授業で多分ここ辺り俺当てられる」
「……次は7月か」
「そそ、タスケテー」
数学の木ノ原先生、月や日付の和や差で回答する生徒決めてたな。たまに番号をさかのぼるときがあるから油断できない。本当は次の授業は俺や凌空は出席番号が頭のほうだから当てられやすい。その反対でどこの問題に当たるか予測しやすい。
「、いーよ。あと2問目ミスってる」
「…ゑ」
「ここの式が……」
「うん」
凌空が当てられるなら俺も当たりそうだな……凌空は感がいいから。
、……30分が短く感じた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます