第29話 復讐
桜は命には別条は無かったが肛門裂傷、肛門括約筋断裂の重症だった。
今後桜は一生人工肛門となってしまった。
膣括約筋も断裂こそしていないものの伸びきっており元に戻す事はできないそうだ。
それて皆腹水が溜まったと思っていたが実は妊娠中だった。妊娠8ヶ月だった。胎児のDNAを調べるとやはり父親は俺だった。しかも既に堕胎不可能な月数で桜は望まぬ出産を余儀なくされた。
事件の異常性もありマスコミは連日の様に俺の事を顔写真付きで報道した。
更に弟は今迄に新鋭企業のやり手社長としてマスコミに取り上げられてきたがこの事件が明るみに出ると鬼畜の弟としてバッシングされた。龍二の妻梅野さんも同病院に同時期に勤務していた事から世間の批判を浴びた。
この事実を知った桜の両親は当然激怒。
この時初めて知ったが彼女の父親は弟龍二の(株)山科鉄工所と資本提携をした(株)MFHの鈴木社長だった。よくある苗字なのでまさかこんな関連があるかのは俺にとって計算外だ…しかも龍二の妻は同病院に勤務していた事も知っていたため鈴木社長の怒りは弟夫婦にまで飛火した。
翌日の新聞に(株)MFHは(株)山科鉄工所の経営権取得のため発行済株式の過半数の取得を停止条件に公開買付を行う。と敵対買収をする旨の記事が載っていたそうだ。
東証1部上場の大企業MFHは無借金経営でキャッシュはあり余っている。
対して山科鉄工所は新興市場に上場してまも無い上場企業としては小型で金融機関からの借入もありあっという間に買収され龍二は経営陣から外され失業した。
※この話はフィクションです。実在の人物団体とは関係ありません。
第三十話に続く
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