それはイヤ

彼女は首を横に振った。


将来のことでも心配しているのかな。それなら大丈夫。僕が一生面倒をみてあげるよ。僕は彼女を安心させるために丁寧に説得した。


それでも彼女は首を横に振った。


こんなに良い提案なのにどうして拒むのだろう。

取り込めばずっと一緒に居られるのに。


彼女は言った。

「もし、これを取り込めば自分は人間じゃなくなる。私は人間のまま生涯を終えたい。」


人間じゃなくなっても一緒に居たい。僕はそう駄々をこねた。

だが、やはり彼女は首を横に振った。

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