第1章第5話暗殺

 ピストルとナイフ、時限爆弾を持ち、地球用ポータルの位置と時間を暗殺に相応しい値に設定する。あまりにも最近に設定すると殺しづらいので結構前に設定しておく。もちろん憎しみの家族を殺しに。


〜8年前の26:33〜

 前世の実家に到着し、身を潜めながら家族を殺していった。死体をみて気分が悪くなったり、可哀想とは思わない。というか思えなかった。嫌いな人は嫌いな人だ。つまり、同情なんてできない。むしろ、気分が良くなるほど。最後に前世の自分を見つけたが、子供一人が残っていてもどうしようもないため殺した。殺していくとさらに気分が良くなっていく。前世の自分は今の自分と直接的な関係は無いため、殺しても過去の書き換えや記憶の損傷にはなり得ない。そして現世に戻る。

確認のため+2年後に行ってみる。

何と、前世の家族は生きていた。2年前の家庭は間違いなく前世の自分の家族であり、前世の自分であった。おかしい。とりあえず家族全員皆殺しにする。

 念の為、生まれたときの年に行き、生まれて数分後に時限爆弾で病院ごと爆破した。

天国に行った者は空が飛べるため夜中の上空から、見下ろしていたら、もちろん警察や消防隊が駆けつけているのが見える。爆発したものは助かるわけがない。もし、また別の時間に行ってみて前世の自分がいた場合、世界が分岐しているのではないかと考えられる。

 地球に戻った後、変わった感覚とメッセージが同時に来た。

メッセージには「2ヶ月後にお前のとこに来る。待ってろ。」と、残されている。天国では名前は被ってはいけないはずだったが、メッセージを送った人間は「ナット」という自分と同じ名前である。

 おそらく、さっき殺してきた転生した過去の自分であろう。

俺が殺したため、殺した相手は相当俺を憎んでいるはずだ。その間に魔法の練習をしておきたい。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ナットの欲望とその最期 かたゆでポテト @NatDesugaNanika

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ