檻に降る
千崎 翔鶴
0.夕刻
ほの暗い
空を見上げて
じっとりと
人間は、水の中で呼吸する方法を捨ててしまった。かつて海の中にいたはずの生物たちは、陸地に上がって水の中のことをすっかり忘れてしまった。ただ名残のような指の間を眺めてみても、えら呼吸の方法なんて思い出せやしない。
今日も一日が終わりました。
季節が中途半端なせいか、
中途半端だと、ただ口の端を吊り上げてみた。何も楽しくなくたって、人間は笑うことができる。表情筋に力を入れて、ぎゅうっと口の端を吊り上げて、ただそれだけ。なんと簡単なことだろう。
ようやく四角い
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