第3話 君は「一ツ橋グループ」・「音羽グループ」という言葉を聞いたか?

 この単語出せない奴は偽編集者100%確定です。


 ね、そういうことですよ。なんで「ライバル会社同士」の編集者が会っているのか。そもそも文壇って何だよって話でしてね。なのでやっぱりラノベは文壇が無いんだ。ちなみに漫画の世界の方がこの言葉に敏感かな。

 

 「一ツ橋グループ」・「音羽グループ」の単語の意味はもうググれば出る時代だからいいよね。でも頭で知ることと心で知ることは全然違うからね。


  じゃあさらに問題です。このどちらにも属さない第三勢力巨大出版社ってどこでしょう?


 ちなみに先に言いますが例えば出版業界的は「大手」の新潮社ですら資本金は約1億円で従業員は約350人で年商は例年800億前後ですよ。これ間違いなく「中堅企業」です。新潮社は新宿区矢来町の実質的な地主で実は隠れ不動産業界の会社としても有名ですね。ということは純資産額と純利益額も考慮して初めて「中堅企業」と「東証ST上場基準達成企業」(=準大手~大手)の狭間にある企業ということになります。あの新潮社ですら、ですよ? ですのであの新潮社レベルの出版社ですら株式を上場出来ておりません。

 それだけ出版業界って売上が少なく従業員も少ないんだよ。上場企業の方が圧倒的に少ない。上場できる出版社って本当に少ないからね。出版市場自体が約1.5兆円という小さい市場なんだから儲かる出版社の方が少ないって事ぐらい分かるよね?

 じゃ、答えは? 私はあえて答え出しません。だってぐぐれば出るんだから。ここは最近所沢に拠点の一部移しましたよね。所沢といっても東所沢でほぼ新座市ですけどね。新座市付近は虫プロダクションがあったようにそれはそれで別の出版文化があったわけ。そういうとこにお引越しされたわけですね。「ここはもう動画配信の会社ですよ」って言う編集者もたぶん高確率でそれなりの人数で居るかもしれませんが一応は大手出版社とします。なお学研HDは脱出版社化を完了したのでもう出版業界の企業ではありません。学研HDは出版事業や玩具事業も持ってるけど本業は大手進学塾・予備校業界に属する企業です。「もう出版不況と言われて久しくもう出版業界から離れた企業も多いですよ」って事すらも言えないとそいつは偽編集者です。


 このように非常に残念な話ですがこのような単語すらも出してこない偽編集者に引っかかるラノベの書き手って何だろうなって思いますね。だって出版文化の「常識」ですからね、こんなの。別に編集者でなくとも出せます。ですが編集者から素人に「出版社の視点で」語る上には絶対に外せない事項です。


 社会科の授業で「東京都は印刷工場が多いです。なぜでしょう?」って絶対にやったはずなんですよね。答えは出版社や新聞社が東京に集中するからです。原稿をギリギリ出せるようにしてるから都内に大日本印刷の工場やトッパンの工場があるわけだね。さらに都内でも土地ごとに出版文化が違うわけ。そして出版社ごとに癖も違うわけだ。


 そしてよく出版社の近所の喫茶店で打合せもするわけ。だからこの言葉は重要なんだ。


 なので、この単語を出せない奴。そいつは偽編集者です。

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