第27話 3世界合併2
チェスを初めて直ぐに頼んだ紅茶とお菓子が届き、4戦目くらいのときに近くにいた混沌の子がお菓子で賭けをしてるのに気づいたり、6戦目のときに多分花?の蕾の子に勝負を仕掛けられたからチェスをもう2つ出してその子達とも手加減して勝負したりなんてしていたら人が集まってきたりしながら時間を潰していた。
そしたら急にその時魔法袋から出していた合計13個のチェス盤が一斉に警報を鳴らし始めた。時計を見れば
他の子たちはびっくりしてる子が多いけど概ね落ち着いてるかな?
『エマージェンシー!エマージェンシー!
膨大なエネルギー量の渦を確認。
範囲測定不能。
影響測定不能。
エネルギー量測定不能。
日本国内の異界未確認。
日本国内のエネルギー異常ポイント72確認。
日本国内のダンジョン異常危険地域全域。
追加!衝撃に備えて!
繰り返す!衝撃に備えて!
全文繰り返し。
エマージェンシー!エマー・・・』
13個のチェス盤が空中に文字を表示し、設定された機械音声で警告文を読み上げる。今ので共有カフェテリアにいる殆どの魔法少女達の緊張感が高まっていた。そしてその直後、
「...ゆれてる」
日本ではよくある地震ではあるが今回のは震度5くらいで1分ほど続いたからカフェテリアでも物が落ちたりとかの被害が少し出た。
それから、揺れが収まったと同時にインターネットとGPSが機能停止した。
このカフェテリア内でもざわめきが起こったが、軍で使用されている独自回線は使えたので、20分くらいしてとりあえずは落ち着いた。
「チェス盤、国内地図表示、ランクひも付きで異常箇所点表示、右下に合計数表示」
私がそう言うと、13個のチェス盤それぞれが盤上に日本地図の全域と点と文字が表示されていく。それを見てチェスをしていなかった魔法少女たちもそれぞれ近い場所にあるチェス盤を確認していて、1つのチェス盤を複数人でのぞき込んでいた。
やっぱりあの依頼受けといて正解だった。
国内中に設置し直した早期警戒網をこうも早く使うことになるとは思ってなかったけどまぁ便利だからいいや。
あれ?
「変なの、海上はともかく海中設置の機材の一部の反応が無い」
「...」
海上設置の機材は偶に流れちゃって反応が喪失することがあるから端の方のがいくつか消えてるのは分かるけど海中に設置してた機材の反応が消えたのは初めてだ。場所はー...沖縄と小笠原諸島の中間付近...?異常ポイントの1つじゃない?
「...地形が変わった?さっきの地震が合併によるものなら転移してる可能性もある」
アリスが悩み顔で推測を上げる。
ありえるねそれ。
「国ごとはちょっと考えづらいけど神様のやることだしねぇ...チェス盤、信号ロストした機材の数と場所を表示」
地図の端っこの方に点が追加され右下に合計数が反映された。
ざっと、小笠原諸島と沖縄の中間、北海道の北、日本海の半分より向こう側、太平洋方面が複数ヶ所、対馬の韓国側、与那国島の台湾側、千島列島のロシア側ってところかな?
これどこまで参謀本部は把握してるんだろ?
「合計28...?」
「8割海底設置型、異常も異常。ほんとに転移した?」
28個も反応がほぼ同時に消えるなんてありえない。多くても5個くらいであれば何らかの原因で消えたりすることあるが28個はありえない。しかもこれあのシステム正常に稼働しなくない?まずいな
「...どうする?」
「S級異界かその同レベルの危険が出現したら2人で即行動、迅速に制圧する。あと機材の再設置を参謀本部に打診かな?このままじゃアレ使えるか分からないし」
異界対策軍からの司令はまだ下ってないがS級なら私達2人の独断専行は許されるはずだしさっさと対処に出たほうがいいだろう。なんなら魔法少女としてじゃなく探索者としてでもいいしね。
参謀本部はあとで行こう。それか向こうから連絡来るかな?
「...積極的だね?」
私がここまで積極的に動くのはとても久しぶりなのでアリスがそう疑問をこぼす。
「まぁこの騒動をさっさと落ち着けてゆっくりしたいのが本音」
「たしかに」
アリスが納得した表情で即答した。
でしょ?こんな面倒事さっさと収束させて家でゆっくりしたい。
◇◇◇◇◇
解説12
暫く前からルミナとアリスは
原因→直近で他国で
で、2人も自分の力でどこまで出来るのか気になったのと、日本全国に張り巡らされた早期警戒網の使用許可を取り付けたのでやった。
「面白そうだったからやった」が本人談。
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