エピソード6:コレジオでの対決
【遺跡への潜入】
高校の教室。
「ねえ、何やってんの?ぼーっとして」
「え、何か変かな?」
「最近、ぼーっとして、ため息ばっかりついてるけど、もしかして、好きな人できた?」
「え、何で?」
「ほ〜ら!だって顔、めっちゃ赤いよ」
花音が顔を赤らめる。
先日の一件以来、
「もしかしたら、
「えー、マジで?もう告白してるじゃん!」
「そんなことないってば!
ヤバ、部活行かなきゃ!」
周りがわいわいと騒ぎ出す。
郷土部の部室。
「悪党たちにマークされてるんだ。絶対負けられないんだよ」
「新しい武器、早く試してみたいな」
「バッチリだよ!」
一方の
「財宝、もうちょっとでゲットだね」
「なんか、ちょっと違う気がするけど..」
西の久保公園。
彼らはこれまでに2度、タイムスリップを経験して来た。
「謎の文字を確かこうやって...」
石に刻まれた謎の文字を
すると石が振動し始めた。
「よし、レッツゴー!みんな、行くぞ!」
仲間たちを奮い立たせる
「なんか、ちょっとビビるけど...」
途端に天空に大きな穴が現れ、ドーンと大きな音とともに、プラズマ
4人はその場に倒れ、気を失ってしまった。
池のあたり。
再び、17世紀にタイムスリップした
鶏の鳴き声が聞こえてみんな目が覚めた。
のどかな農村風景が広がっている。
田植えの前だろうか、農夫が田んぼで牛を使い田起こしの作業をしている。
田の側で
「マジで、またここに来ちゃったよ」
「うーん、スマホが使えないのがマジで辛い」
「よし、財宝探し頑張ろうぜ!」
「何んか、ムードがぜんぜん違うよな」
みんなで笑い合った。
山に向かい、洞窟の中で祖母に似た老婆を再び、探す。
前回の戦いで、岩場が一部崩れ、そこだけ外光が差し込んでいる。
また、雨が洞窟内に流れ込んだのか、膝上まで水に浸かりながら進んで行く。
「もう、服が
「あとちょっとだから、頑張ろう!」
服が
さらに洞窟の奥へと進んで行く。
奥に松明が見えて来た。
そこで祈りを捧げている
「また来たんか?」
「悪党たちが財宝を狙ってるんだ!なんとか阻止しないといけない!」
「争いは好かんが、守るためには何とかせねば。
悪魔と戦う大天使ジュエル様は知ってるか?
ここに来る前に
「天使の羽が生え、悪魔を踏み潰している像がありました」
「そう、あれじゃ。
大天使ジュエル様に悪魔をやつけてもらうしかない」
「でも、どうやって大天使ジュエル様に来てもらえるの?」
「それはじゃのう・・・」
「それはな、
そして大天使ジュエル様との
修行は、
洞窟の中、毎日の瞑想で始まり、彼は心の奥深くに潜む力と対話を試みる。
山深く、静かな森の中では、巨木の根元に座り、目を閉じて深い呼吸を繰り返し、自分の内部に眠る力を感じ取ろうとする。
彼の周囲には、時折、小さな光の粒子が現れることもあった。
それは不思議な力が徐々に目覚めている証拠だった。
修行の一環として、
彼女は、力強く且つ慈悲深い声で指導を行い、「自然の声に耳を傾け、そのリズムを自分のものとして取り入れなさい」と教える。
夜になると、
満天の星空の下で儀式を行い、大天使ジュエルの力を呼び寄せるための秘密の呪文を唱える。
星々が彼らの周囲で輝きを増し、時には天から降り注ぐ光が彼らの修行を見守っているかのように感じられる。
「一つの月、同じ花を眺めても健全な者には月は明るく、花は微笑むものじゃ。
逆に邪悪な者には月が曲がって
常に心と身を清浄に保つのじゃ。そうそれば神の恵護があるじゃろう」
この神聖な時間に、
【せまり来る悪の手】
悪党のトレジャーハンターたちはコレジオの財宝を手に入れようとする陰謀をめぐらす。
デラは巧妙な罠を仕掛け、タイプは
またトンは
現在の本渡町は行政機関が集まり、商業も発展している。この島の中心地が本渡であることは誰もが認めるだろうが、それは明治以降のことである。
デラは西の久保の池にあった謎の文字が入った大きな石が発見された時、これはコレジオの場所を示すものだと思わせる巧妙な
「この石の発見は、コレジオは本渡城付近にあったという証拠だ」と極めて巧みな情報をマスコミに流したのだ。
タイムスリップした
天正の天草合戦(1589年)で本渡城は落城し、すでに跡形もなかった。
本渡城は宣教師の記録によると、ドン・ジョアン(天草久種)の居城(河内浦城=現河浦町)に次いで領内では最も堅固、また非常に広壮な城で、伯叔父のドン・アンデレ(天草伊豆守=種元)が城主だったと書かれ、城内には教会もあった。
しかし1589年、小西行長の命令に従わなかった豪族、天草氏に対し、小西・加藤清正連合軍が城を攻める。
いわゆる「天正の天草合戦」(天草国人一揆)で戦の結果、城主と奥方、従兄弟を加えた家人の全員が城で亡くなり、そして子供を含めたキリシタンの信者1300人が命を落とした。
本渡を含む周辺の宗団が壊滅するほどの激しい戦いだったと記す。
宣教師のルイス・フロイスが書いた『日本史』には主人たちが討ち取られ陥落寸前、もはやこれまでと、女たちは髪を切り、鎧兜を身につけ敵陣へ立ち向かっていった。
その数およそ300人と記録されている。
さらに、奥方の「お京の方」が討ち取られる時、「おのれ憎いこの梅、花は咲くとも、やわか実を実らそうか」と無念の叫びをあげて果てたという「兜梅伝説」も地元に残っている。
「本渡城ってまだ本丸の場所がハッキリしてないんだよね、
謎が多すぎ。なあ、
「ルイス・フロイスみたいな有名な宣教師も来た城だし、南蛮の宝物がどこかに隠されてるかもしれないよね?」
「城が落ちたときに、こっそり隠したって話もあるし。宣教師関連の施設、怪しいかも。
「近くの丸尾ケ丘に
西の久保の池も近いし、もしかしたら本当にそこがコレジオの場所だったりして」
「城からその池まで続く古い尾根道があるんだよ。
コレジオもその辺にあるのかな?新聞にも載ってたし。
ハッキリした証拠がないと、本当の場所なんてわからないよね。
突然、
「そう言えば、洞窟で会ったおばあちゃんも、時の権力者が迫害でコレジオを破壊するかもしれないって、場所は教えてくれなかったよね」
「財宝が絡んでるからかな?」
「とりあえず、池の周りを調べてみようよ。
何か手がかりが見つかるかもしれないし」
【クライマックスバトル】
コレジオの遺跡を探しに来た
「やっぱり来たか。待っていたぞ!小僧ども。
財宝の秘密が書かれた古文書を渡せ!
さもなければ。ふふふ...」
「そんなの持ってないって!
本気で、こいつら何考えてんだ?頭おかしいんじゃないの?」
不遜な笑いを浮かべるタイプに
「嘘をつけ!」
彼らは新たに習得した力と新兵器を駆使し、仲間たちと連携して悪党たちに立ち向かう。
タイプは
持っていた金属探知機がみるみるうちに、大きな剣になり、天から大きな音とともに雷が剣に落ちた。
雷の矛先は
その衝撃は凄まじく、ドーンと激しく吹き飛び、池に落とされた。
アップ、アップしながら、
「助けてくれ!泳げないんだ!」
「俺に掴まれ!」
すがる
お互い信頼に満ちていた。
池に落ちて溺れそうな
(次回予告)
熾烈な戦いの中で、仲間たちの絆が試されようとしていた。
悪党たちにも変化が!そして物語は意外な展開となる。
タイプは激昂し、怒り狂った。
「あの裏切り者めが!」
(続く)
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