第19話 テンポのよい小説とは?

参考動画


https://www.youtube.com/watch?v=pHdvrD_davo&t=39s


前話でも書きましたが、テンプレと言うのは色んな形で利用できるものです。


全体的な世界観が異世界物の定番、俗に言うナーロッパをそのまま使えば小説は書けますが、それだけでは余程の事がない限り爆発的に読まれることはありません。


ではどうするか? 答えはもう分かりますよね。世界観を少しいじれば良いのです。基本的な事はあまり変えないが、一部を変える。その考えの元、一部分を変えたのが私の書いた処女作です。


変えた設定は、ナーロッパの世界の少し前という設定にしたんです。魔法やスキルが遅れている世界。ナーロッパなら普通にあることがその世界にはない。でも生活魔法のようなものはあるとかね。


この様な事は色んな作品でありますよね。アイテムボックスはあるけどアイテムバッグは無いとか。魔法はあるけどナーロッパなら普通にあるファイヤーボールのような魔法は無いとかね。


こういう所が個性であって異世界物を読み漁っている人には受けることがあります。このようにテンプレは必要ですがテンプレばかりでは個性がないのです。現代ドラマでも同じですよね。医療系のドラマだと普通の医者、救急病棟の医者、がん専門の医者、山岳専門の医者など同じ医者でもそこを変えると違うドラマが出来上がります。


ですが、このドラマにもテンプレはあります。医療系の話に良く出て来る専門用語でもテンプレなんです。例えば、バイタルと言う言葉はどのドラマでも絶対という程でてきます。では異世界物だったら、テイムとかいう言葉は普通に出てきます。


ここがこの話のタイトルと関係してきます。分かり切っている事はくどくど書かない。違う部分はしっかり説明する。それだけを注意するだけでもテンポの良い作品に成ります。他にも色々ありますが、一番やってはいけないのが、一場面で何話も使う事です。勿論2~3話ぐらい使う事はありますが、私が一番長いと思った作品はひと場面に10話使っていました。


分かりやすく言えば戦闘シーンが10話あると思ってください。あなたが読者ならどう思います?


これと同じように一つのエピソードに対しても長すぎると読者は飽きます。例えば王との謁見シーンに2~3話、その前後の話に2~3話ずつ使ったら合計それだけで10話近くに成ります。


テンポの良い作品と言うのはこういう部分で分かり切っている事は書かないで、省くのです。


王に会うために王都行く行程に1話、王との謁見に1~2話、王との謁見後に1話これなら一つのエピソードに最高で4話しか使いません。


これでも1話2500文字だとしたらこの4話で10000文字に成ります。素人ならこれでも大丈夫ですが、書籍化を目指している人なら王の謁見に使う話数は1~2話でしょうね。


ライトノベルの本でも一冊平均10万文字ですから、そこまでにある程度の所まで書けていないと本として成り立ちませんから、王の謁見だけで4話10000文字なんて絶対にあってはいけないとこれで理解出来ると思います。


テンポのある作品にどう仕上げるか、これが読まれる小説の第一歩です。


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