ありのままで

moca

第一部 僕のありのままで

第1話  終わりの始まり

 初めは大学2年の夏だった。


 友人の武田 幸樹とレポートを書いていた夜、冷たい飲み物を取りに階段を降りると突然に目の前が暗くなった、「動悸がする、寒い」気がつくと床に倒れていた。


 何だったのだろう?


 直ぐに、気がついた様だ。


 誰も気づいてないと思ったその時、「大丈夫なの?」母親が声をかけてきた。


 私は、「うん、もう大丈夫だよ。」

 しかし母は、「今日は、もう休んだ方が良いは、勉強はまた今度にしてもらって、帰ってもらいましょう。」

「提出まで、時間もないし、大丈夫だよ。」と言っても、母は止まらない。

「幸樹君、ごめんね。康弘が調子悪いみたいで、また今度でお願いできるかな?」

 幸樹が、「えっ。大丈夫なんですか?」

 母は、「一晩様子を見るから、調子が良かったら学校でね。」

 幸樹は、「分かりました。それじゃ、今日は帰りますね。」と母に挨拶をして行く。

 私は、幸樹に手を合わせ「ゴメンッ」と伝えた。


 それから母は、心配そうな顔をしながらも、居間へと戻っていく。


 私は、考えても分からないし、今日は休んで、また後日やるとしようと諦めて寝る事にした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る