墓地から② 舞台「Giselle in Haunted book store」より
いつからか
棒きれにポップコーン
乾いた窪地のそばにて
見えてばかりでは、きっと
気球を受け止めきれないから
道化を葬った
ずっと村は寒かった
庭師の密偵は山を降りる
薪はてっぺんの天然の洞に鍋ごと置いてある
赤飯より白くこんがりさせて
データ的には甘くなる
粉雪に雲は冬を迷わせただけだ
両手で掬いきるから、と
まだらな燭台の影に
磨かれた皿は並んだまま
ランプの底に眼鏡がパチパチと燃え
畦道に葬礼の列があり笛吹きの回る スケッチの画板に鉛筆がコロンと打たれ
評定する議会さながら
服の外れないフックたちは
栓が抜けてる水没を怪しむ
髪にちょこんとのる花はあたたかな栞をオフして
電柱にこっち、と書いてた子どもたちの
違った靴なのを布団で思い出すのさ
風が魂の帆をなびかせるなら
落ちぶれた太陽だって、イルカの口で踊って
遠い星々の眠るまで煤煙を頬にこする水夫のように
辺境の宴は
真実の水を
生き物が動乱する時に
ガラスのハートは膨張する
建物は蔓を延ばし
いいよ、といいながら
あえて虐げられた
錯覚を優しさに、震える一瞬を
季節に封じ込める
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