【本編完結】リッチ様の探索者育成譚~2回の異世界転生で地球に戻ったのにダンジョンのフロアボスになっていた最強の俺は、配信しながら超可愛い探索者たちを育てて世界崩壊を防いでやるぜ!
第123話 母/妻を求めて(ほぼリッチたちのチャットです)
第123話 母/妻を求めて(ほぼリッチたちのチャットです)
塔ちゃん:ということなんだが、なにか覚えてないか?
姫乃 :お母さんについてですか……
夢乃 :お母さんが守ってくれてたって聞くと、嬉しい。あのリッチさんはお母さんだとあの時確かに感じたしね。
姫乃 :ふふ。そうね。私もそう思っていました。
塔ちゃん:お前たち、頑張ったんだな。ありがとうな。
姫乃 :お父さん。
夢乃 :お父さんもお母さんも私たちを守ってくれたんだから、たまにはお返ししないとね。
塔ちゃん:まだ子供なんだから、守られてていい年なんだぞ? まぁ、俺も雪乃も死んだわけで、そこは申し訳ないが。
姫乃 :気にしないでください。なんて言うのも変だけど、どうしようもないことだから。
夢乃 :そうそう。
2人とも俺への嫌悪感とか持ってなくてよかった。
まだちょっと姫乃は固いけど、そもそも丁寧な子っぽいし、気にする必要はないだろう。
塔ちゃん:もうあのお守りはもってないんだっけ?
姫乃 :はい、消えてしまって。
夢乃 :大量の白い魔力を放出して守ってくれたもんね。
塔ちゃん:どっかに落ちてないかな?
姫乃 :さすがにそれはないと思いますが……
夢乃 :実際にあの場所で探したわけじゃないけどね……
だよなぁ。そもそもいつから持ってたんだろうな、あれ。
気付いたのは雪乃の夢を見た時だ。夢の中から渡された。
でも、もっと前から持っていたような気もする。
それこそ前々世で死ぬ前から。
本当に前々世で貰ったものだったのか?
わからない……。記憶がない。
前世で身に着けていた覚えはないんだが、だとしたら転生した時に説明の神様から貰った中に紛れていたんだろうか?
わからん……。
姫乃 :そういえばお父さんはもし迷宮で死んだら復活するんですよね?
塔ちゃん:あぁ。そうだけど、それがどうした?
夢乃 :あの、"杯"さんからなんですが、いいですか?
"杯"……お前、意思疎通できたのか?
"剣"以外はみんな寝てるのか、それとも"剣"がおかしいだけなのかと思ってたんだけど、やっぱり聖具のやつらは意思疎通できるのか。まぁ、今は話を聞こう。特にこれまで問題もなかったしな。
夢乃 :死んだら装備していたものはどうなるのか?って。負けて死んだりしたら壊れるものもあるだろうけどって、言ってて。
塔ちゃん:戻るな……。リポップすれば装備品扱いのアイテムは戻る。手に嵌めてる指輪とか、前に早紀に奪われた後に首を落とされたけど、戻っていた。早紀の手の中からは消えてた……。
夢乃 :早紀さんって、湊会長の奥さんよね? どういう状況なの???
姫乃 :お父さん。遊ぶのはほどほどに。
塔ちゃん:違うから。手を出したとかじゃないからwww 俺が魔力回復の指輪を落とす設定だったときに、本当に落とすのか検証に来て、周回して行ったんだよ、あの鬼が。
夢乃 :それこそ何してるのよw
しかし、やってみる価値はあるな。
もしリポップしてお守りが戻ったら儲けものだ。
期待は薄いかもしれないけどな。
なにせどう考えても特殊なアイテムだ。想像が正しければ神や別世界のやつらの手が入っていたことになる。
そんなものをほいほいとダンジョンが復活させられるのか?
迷宮神は力のある神なんだとは思うが、それこそ超強力な迷宮神でも殺せそうな道具を作って装備扱いになったら、何度でもリポップしながら攻撃することができてしまう。
塔ちゃん:今、ロゼリアいないし、どうやって死ぬかな……
姫乃 :お父さん……
夢乃 :モンスターだからってわかってはいるけど、本当にリポップしてくれるのか不安になるわね
塔ちゃん:ん? あぁ悪い。不安にさせたか?
夢乃 :うん……。
塔ちゃん:悪い悪い。大丈夫、消えたりしないから。
姫乃 :本当に?
塔ちゃん:当たり前だろ。魂ごと消し去る"剣"がおかしいんだよ。そんなの他に聞いたことないしな。あのジュラーディスのジジイだって、何度も迷宮神に挑んで無事だったって言うんだから、迷宮神ですらそんなことはしてこない。
夢乃 :わかった。
姫乃 :わかりました。
塔ちゃん:迷宮神に挑むのはいいかもしれないな。そもそも突然の遭遇ばっかりで驚いてる間にどっか行くから戦ったことないしな。どうせ1回死ぬ必要があるなら、挑んでこよう。敵が実際にどれくらい強いのか知っておくべきだしな。
夢乃 :しれっとそういうことをするから不安になるんだけども……。
塔ちゃん:ん?だめだったか? 迷宮神は自分を倒してほしいみたいなことも言ってるから、存在を消し去ったりしないはずなんだよな。
姫乃 :お父さんを信じていますが、もし帰ってこなかったら嫌ですよ?
塔ちゃん:わかってるって。
夢乃 :もし帰ってこなかったらしおりんが怒ると思うよ。レファも。
塔ちゃん:そうだな。一応、メッセージ打っとくわ。じゃあ、行ってくる。
夢乃 :今から?
姫乃 :えっと、本当にメッセージ一本打っただけで行くの? ちゃんと説明した方がいいですよ?
夢乃 :既読がつかないから、1本メッセージで『迷宮神に挑んでくるわ~』だけ打ってるに1票!
姫乃 :もう……仕方ないお父さんね。しおりんには説明しておくから、レファをよろしくね。
夢乃 :えぇ~……いや、反応が読める分、レファの方が楽そう……。
後から聞いた話では、結局みんなのチャットで姫乃が説明してくれたらしい。できる娘だな。
なお、詩織からは鬼メッセージが来ることになるのだった……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます