【第12話】
時は、7月20日頃であった。
この日は、最高気温が40度近くで不快指数がめちゃめちゃ高い状態であった。
ところ変わって、日南町にあるマヨネーズ工場にて…
工場内に、昼休みを知らせるベルが鳴り響いた。
従業員さんたちは、青色のキャリーの中に入っているお弁当箱を次々と取ったあと、空いている席に座ってお弁当を食べ始めた。
しかし、
その後、4人は工場内にある自販機コーナーへ行った。
ところ変わって、自販機コーナーにて…
この時、4人はものすごく怒り狂っていた。
ものすごく怒り狂っている4人は、タバコをスパスパと吸いながら話しをしていた。
自販機コーナーに大量のケムリがジュウマンしていた。
「もうがまんならん!!」
「ああ!!そのとおりだ!!」
「何がひやめしでもごちそうだと思って食べろだ!!」
「工場長はふざけてるわ!!」
「ああ!!その通りだ!!」
「工場長は大きな口あけてひつまぶしを食べてると思うわ!!」
「ああ!!そうかもしれない!!」
「オレ、今の工場に就職して大損した!!」
「オレも大損した!!」
「通勤手当てが出ます…福利厚生が充実してます…保険完備です…と言うのは大ウソだ!!」
「ああそうだよ!!大ウソに決まってらぁ!!」
さて、その頃であった。
ところ変わって、
この時、
ゆういちろうの姉は、よしえに対して家族そろって飯田へ移ったらどうかと提示した。
「よしえさん、
「飯田へおいでって?」
「うん。」
「ちょうどいい機会だからパートをやめて、うちへおいで…うちは子供がいない上に妻の両親が去年の暮れに他界したので空き部屋ができたのだよ…ゆういちろを地元の精密機械工場に転職させようと思っているのだよ…先方さんはいつでも来てくださいと言うてるのだよ。」
「そうしなさいよ…しゅうさくについては、中途入園できる幼稚園の人がいつでもおいでと言うてくださったのよ。」
よしえは、義姉夫婦の意向に答える形で飯田へ移ることを決めた。
それから2時間後であった。
よしえはしゅうさくを迎えにあやみ夫婦の家へ行った。
しゅうさくは、よしえと一緒に家から出たあと飯田へ向かった。
それから3日後の朝早くであった。
よしえは、しゅうさくを義姉夫婦にお願いした後、パート先の病院の調理場へ行った。
ロッカーの整理を終えたよしえは、大量の荷物が入っている紙袋を持って出ようとした。
そこへ、出勤して来た女性従業員さんがよしえに声をかけた。
よしえは、パートをやめることを伝えた。
女性従業員さんは『やめるのね〜』と言うたあとこう言うた。
「よしえさんが
「えっ?やめるのですか?」
「そうよ。」
女性従業員さんは、よしえに『ここだけの話だけど…』と言うたあと、会社の悪口をボロクソに言うた。
「あのねよしえさん…
「アウトになるって?」
「あれ見たら分かるわよ。」
女性従業員さんは、よしえに対して台の上に置かれている食材を見てと言うた。
台の上には、歯型がついた食材が並んでいた。
ウソ…
なによアレ…
歯型がついた食材を見たよしえは、ゼックした表情でつぶやいた。
女性従業員さんは、怒りをこめながら言うた。
「左にある調理用の野菜は、数日前にネズミがかじったのよ!!…他にも、病院内で多数のクレームが出たのよ!!」
「クレーム。」
「おとといだったかしら…三階の病室の患者さんの食事の中に歯形がついていた食べ物が見つかったのよ…右にあるコンニャクとダイコンの煮物がそうよ。」
「その歯形は、どなたのですか?」
「社長の歯形よ!!」
「社長の歯形…」
「社長が味見したあとなべの中に戻したのよ!!」
「ウソでしょ…」
「それが原因で、同じ部屋の患者さんたちが激怒したのよ!!…そういうことで、
「そんな…」
女性従業員さんは、ケーソツな声で言うた。
「もういいでしょ…うちの医療フードサービスがつぶれてもたいしたことないわよ…この最近、大手医薬品メーカーが医療フードサービスのアプリを始めたからうちの会社は用済みになったのよ〜」
「医薬品メーカーが医療フードサービスのアプリを始めたって?」
「ほんとうの話よ…アプリひとつで患者さんに合う食事を届けてくれるのよ~」
「だからうちの会社はアウトってこと?」
「そうよ…アタシも今からロッカーの整理をするわよ。」
このあと、よしえは職場から出た。
7月23日の早朝であった。
よしえは必要最小限のものを持ち出したあと飯田へ逃げた。
ゆういちろうには、飯田の義姉夫婦が暮らしている家へ移ることを伝えなかった。
よしえとしゅうさく母子は、ひとまず退避することができた。
しかし、その3日後に恐ろしい悲劇が発生した。
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