第24話 デートの約束(1)
事務所の机を貸してくれればいいモノを、
いや、それなら所長も悪乗りしていたので、こういう状況にはならないハズだ。
俺がノートPCで報告書を作成していると、
「へー、この石が原因なんですね」
と綺華。報告書はテンプレートが用意されているので、フォーマットに落とし込むだけである。15分もあれば終わる作業だ。
それでも綺華にとっては
ジッパー付きのビニール袋に入った『エンジェライト』を
「危ないから、
俺は注意する。落としてしまっただけかもしれないが、いつ、誰が、どんな
(危険なモノである可能性が高い……)
「はーい」
と綺華は返事をして、
そんな彼女に「もう少し、待っていくれ」俺はそう言おうとしたのだが、
「でも、その時は
と続ける綺華。可愛らしい顔に謎の自信と笑みを浮かべる。
信頼してくれるのは素直に嬉しいが、
「俺は
いつも守ってやれるワケじゃないぞ――と返答した。
突き放すような言い方になってしまっただろうか?
しかし、気にした様子もなく「またまた~」と綺華。
「いつも私を助けてくれるじゃないですか……」
それに猫とお
「
と続けて――俺の背後に回ると――背中へと抱き着いてきた。
「
俺はそう言って、首に回された綺華の手を
ブー!――といった所だろうか?
「
猫と話せるのもな――と俺は静かに告げる。
猫神の【呪い】が
それを自分の
(少なくとも【呪い】を解かなければ、俺は死ぬらしい……)
猫神にとっての誤算は、俺の【呪い】に対する許容量の大きさだろうか?
本来の予定では、
猫たちの
それを
(3カ月といったところか……)
恐らくだが、猫神が想像していた以上に「俺の【呪い】に対する許容量は大きかった」と考えられる。それ故に、
まあ、それも色々な事件を解決してきた今だから言えることで、
「
ちょっと
「私のことも迷惑ですか?」
と綺華。今の流れで、その質問は
俺の横に立っている綺華は中学二年生とはいえ、たまに女の顔をする。
女性という生き物は、男にとって【呪い】よりも厄介なのかもしれない。
俺はキーボードを
「もう
ここで「そんなことはない」と言ってしまった場合、期待させてしまうだけである。
「すみません、失言でした」
と謝る。俺は「気にするな」と返す。
再び、キーボードを叩きながら、
「いずれは無くなる
と口にする。自分に掛かった【呪い】を解くのは、当初の目的でもあるのだが、言葉にすると
心の
自分で思っていたよりも承認欲求が強いらしい。
一方、場の空気を変えようとしたのか、
「それにしても『パワーストーン』って危険なんですね」
と綺華。背後に回った際、俺の報告書を盗み見したらしい。
ショルダーハックである。俺は、ふっと鼻から息を
「それは違う」
と訂正する。今回は霊との相性が良かったにすぎない。
もしくは「悪意ある第三者がいた」という可能性もあるが――
(それは
綺華を怖がらせる理由もない。
「そもそも、石には人の気持ちが宿る」
と俺は話を続けた。
例えば、神社にある大きな岩『
神が降臨して人間の願いを聞く――とされている。
また、石を
その他にも巨石信仰や岩石崇拝、変わった所では投石信仰もあるようだ。
石を神聖なモノとして
(まあ、
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(*ฅ́˘ฅ̀*)♡ 二人きりなので、綺華の
テンションも上がっていたようです。
ちょっと反省……。
石のお話が始まりました。
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