幽霊ライフ

カムカム

第1話 ようこそ幽霊へ

僕は昔から弱虫だった

濡れてる廊下でこけて擦りむいただけでいつもギャン泣きしていた

そんな僕だからもちろん学校生活も豊かではなかった

いじめもそうだが何より生きる意味を求めなさすぎたのかもしれない


「じゃ!学校行ってくるから!」


「いってらっしゃい」


これが母との最期の会話になるとは思いもしなかった


何かにぶつかった感覚

その時、僕の意識は途切れた


ここも曖昧だがぼやけた目で

誰かに運ばれているのもわかった

多分、救急隊員だろう


(あぁ、俺死ぬのか、)


誰かの心配そうに泣く声とともに

僕の心臓は動きを止めた


(いやだ…死にたくない…)


僕はそう願った


そして視界が真っ暗になっていく



「じゃ!学校行ってくるから!」


「いってらっしゃい」


(あれ、俺だ!)


(おい!そっちにはいくな!)


すると俺らしき人は進路を変えた


(ふぅ、助かった…ん?俺戻ってなくね?、おいおいおい…)


「あ!いたいた!」


後ろから声がする


「もう勝手にはぐれちゃだめだよ」


「あなたは?」


「あー、私?んー 人間界でいうとそうだな、死神?かな」


「死神…てことは俺やっぱり死んだのか」


「まぁそうだね、ところでさ」


「はい…」


「天国か地獄どっちがいい?」


「え?自分で決めるの?」


「当たり前じゃん!」


「え?エンマ大王とかは?」


「エンマ大王様は忙しくて会えないの!」


「あのー質問なんですけど、地獄ってえらびます?普通」


「え?地獄結構人気だよ?」


「え?」「え?」


「地獄はやめておきます。」


「なら天国?」


「いやー、まだ死にたくないっていうか」


「もう遅いよ」


「ですよね~」


「あ!でも幽霊とかどう?」


「幽霊?いやだ怖いんですけど」


「そんなに怖くないよ」


「そうなんですか?」


「うん、でも神様とエンマ大王様たちの対立になるから」


「てことは、」


「そう戦争だね!!!」


「なんで楽しそうなんですか」


「ま!一応申請しとくね!」


「ちょ、まだ心の準備が…」


「申請完了!よしそれじゃよい幽霊ライフを!」


こうして幽霊になった俺は神と悪vs幽霊の戦いが始まる

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