第一話

子どもの頃の夢は?



『ケーキ屋さんになりたい』


『バスの運転手』



私、倉敷紗羅の夢は…

『〇〇くんのお嫁さんになりたい』



であった。



今から考えたらなんとも可愛い夢だ。



今はいろいろ訳あってアルバイトで生計を立てている。

あの頃の私から見たら今の私は幸せに見えるだろうか?



もう今年で21歳だ。

若いと言ったら若い。


けど、ちゃんと正社員で働かなきゃなー



とぼんやり思っていた。



そんなところへ同窓会のハガキがきたのである。



『同窓会か…みんな元気にしているかな?』



同窓会に行くか、返事するのはもう少し先にしようと紗羅は思った。



同窓会…彼も来るのかな?


高校を卒業してから連絡を取ることもなかった。



来るという情報が入るなら、行ってみようかな?


と思うところではある。



とりあえず、友達に連絡とってみようかな?



同窓会と言う、降ってわいたみんなに再会できる喜びとみんな結婚してたりするのかな?



まだ早いか?

と思ったり。



重い腰をあげなかったら何も始まらないので友達に連絡を取ることからはじめてみることにした。







友達と連絡を取るのも久しぶりであった。

なんとなくフリーターになった自分が認められなかった。



高校を卒業して就職した。

でも会社でいろいろあった。


みんな何かしら、いろいろあると思う

しかし、私の場合心が限界だった。



ある日を堺に朝起きあがろうとしても起き上がることができないのである。



診断は『軽度の鬱』であった。



休職願いを出したが受理されなかった。

やめざるを得なかった




今はアウトドア用品店でリハビリを兼ねて働いている。



音楽が好きなので家電量販店も考えたけれど、

いろいろ考えてアウトドア用品店を選んだ。



現代社会において心の病気と切っても切れない風潮になってきた。



アウトドアも今やブームなので忙しい時は忙しい!


しかし、気遣ってもらいながら邪魔にならないように働いている。



アウトドア用品店に勤めていながら紗羅自身はインドア派であった。



しかし、キャンプ飯を作るのは好きで家にいながらキャンプ飯を作って食すのが密かな楽しみであった。



そんな近況をやりとりしていると友達の方から『同窓会どうする?』


と聞かれた。



私は正直迷っていると答えた。



『行こうよー!私も行くし、何人か友達も誘う予定でいるよ』



と言われた。



もう少し考えてみると言って時間は出勤時間となっていた。

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